記念すべき100作目の朝ドラとして話題になっている「なつぞら」で、ヒロイン「なつ」が終戦直後から高校卒業までを過ごしたのが北海道・十勝地方です。主要なロケーション撮影は帯広市から近い、新得町(しんとくちょう)と陸別町(りくべつちょう)で行われました。
実際に新得町と陸別町を訪問してみた結果、「しばた牧場」のロケ現場が判明!
そのほか、清水町(しみずちょう)や中札内村(なかさつないむら)、士幌町(しほろちょう)、池田町(いけだちょう)など「しばた牧場」以外のロケ地についても情報が入り次第、書き加えていきます。
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朝ドラ「なつぞら」の基本情報
ヒロインは広瀬すずさん
広瀬すずさん演じるヒロイン・奥原なつは、牧場での作業が大好きな女の子。麦わら帽子がトレードマーク!#朝ドラ #なつぞら #広瀬すず pic.twitter.com/3E7egfvha3
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) 2019年1月16日
2019年度前期(4月ー9月放送)のNHK連続テレビ小説「なつぞら」は北海道・十勝地方と東京・新宿が主な舞台。ヒロイン「奥原なつ」を演じるのは国民的人気女優の広瀬すずさんです。
今日は『なつぞら』の第1週完成試写会でした。
ヒロイン・なつ役の広瀬すずさんと、なつの子供時代を演じる粟野咲莉ちゃんが会見に出席。広瀬さんが「ツルツル〜」と咲莉ちゃんのほっぺをグリグリしていました♪#朝ドラ #なつぞら #広瀬すず #粟野咲莉#なつと子なつ pic.twitter.com/heUu6TAkXH— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) 2019年3月6日
ヒロイン「なつ」の幼少期を演じたのは粟野咲莉(あわのさり)さん。平成22年生まれで、95作目の朝ドラ「べっぴんさん」にも出演していた実績があります。
今回、粟野さんが「なつぞら」に出演しているのはヒロインの幼少期が描かれた4月・第1週~第2週の「12話分」のみでしたが、涙を誘うアツい演技が大好評!SNS上には「小なつロス」を訴える声があふれ、「このまま幼少期だけで3ヶ月ぐらいやってほしい」などの大胆な意見も見られました。
※2019年9月10日・追記
なつの妹・千遥(ちはる)の娘役として粟野咲莉さんが再登場!朝ドラらしい、粋な演出ですねえ。
十勝編のあらすじ
日光浴をしながら出番を待つ草刈正雄さん。ここは草刈さんのお気に入りの場所!#朝ドラ #なつぞら #草刈正雄 pic.twitter.com/xrQ7OpUg9U
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) 2019年1月23日
ヒロイン「なつ」の”育てのおじいちゃん”を演じる草刈正雄さん。大河ドラマ「真田丸」の真田昌幸役を思い出さずにいられない、貫禄あるたたずまいです。SNS上では「じいじ」「泰樹おんじ」などと呼ばれ、涙なしでは見ることができない”小なつ”との絡みが話題になっています。
北海道・十勝編の放送は第1週から第8週ぐらいまで。太平洋戦争で両親を失った戦災孤児の「なつ」は亡き父の戦友だった「柴田剛男(たけお)=藤木直人さん」の計らいで、剛男の義父「柴田泰樹(たいじゅ)=草刈正雄さん」が営む北海道・十勝の「しばた牧場」に引き取られ、徐々に明るさを取り戻しながら成長していきます。
北海道ロケは計4回
広瀬さんを始めとしたスタッフ一行は【2018年6月】と【2019年1~2月(冬のシーン)】【2019年4月】【2019年7月】の4回、主に十勝地方の新得町と陸別町でロケ撮影に臨んでいます。
寒い日が続いていますが「なつぞら」撮影快調です!先週は”日本一寒い町”がキャッチフレーズの陸別町でロケ見学会が行われました。辺り一面、雪景色です!#なつぞら #広瀬すず #草刈正雄 #松嶋菜々子 #藤木直人 #吉沢亮 #音尾琢真 #戸次重幸 #小林綾子 #小林隆 #清原翔 pic.twitter.com/sflz5p1RR5
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) 2019年2月2日
待ちに待ったなつと咲太郎の妹・千遥役は清原果耶さん。今年4月に北海道ロケに行った清原さん。訪れたしばた牧場の入口で記念写真。#朝ドラ #なつぞら #清原果耶 #北海道ロケオフショット pic.twitter.com/kHKvnQQLyG
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) June 30, 2019
「しばた牧場」の建物のオープンセットは陸別町にある実際の牧場をベースにしつつ、新たにサイロを建てるなどして組まれました。のちほど紹介しますが、十勝編・ロケ地”聖地巡礼”の際には、柴田家の「赤いトタン屋根のサイロ」が一番のSNS映えスポットになる予感がします。
この先、柴田家のオープンセットがロケ地の記念として保存されるのか、あるいは取り壊されるのか。現時点では不明です。
追記
「赤いトタン屋根のサイロ」は撮影終了後、陸別駅前(廃線跡)の広場に移設され一般公開されています。道の駅のすぐ近くなのでクルマでのアクセスも良好です。
なつぞらロケ地【新得町】「畜産試験場」周辺の牧草地
十勝地方の中心都市・帯広市からクルマで北西へ約45分。ニンジンやジャガイモ、ビート(砂糖だいこん)などが栽培されている広大な畑を走り抜けると人口6000人ちょいの新得町に到着です。
「水曜どうでしょう」でお馴染み、道路脇のカントリーサインに描かれているのは大きなスキー場(サホロリゾート)を擁する佐幌岳と、町の木であるサクラの花(花の絵は色あせてしまい、ほとんど見えなくなっていますが)。
町の中心部で聞き込み
新得町役場
新得町の役場周辺で「なつぞらのロケが行われている場所」を知っている人を探しました。
しかし、返ってくる言葉は「(ガチで)全くわからない」「いちおう知ってるけど、今日も撮影が行われているかもしれないから、観光客に勝手に教えて良いものかどうか判断できない(だから教えられない)」など、スッキリしないものばかり。
いきなりピンチです。
新得町を訪問したのが、まさに撮影が行われている2018年6月下旬だったので、ロケ現場をおおっぴらにしないよう、やんわりと(あるいは強めに?)NHKから要請があったのかもしれません。
そんな中、「ここだけの話…」と前置きした上、小さな声で教えてくれる方が現れました。ご本人様の名誉のため、どんな職業の人だったのかは内緒です。
北海道立総合研究機構「畜産試験場」へ
新得町の中心部から道道136号線を西へ、直線的に進むこと約1.5km。
北海道立総合研究機構・畜産試験場
広大な牧草地の中に「畜産試験場」が唐突に現れます。情報提供者によると、この周辺でロケが行われているとのことです。
畜産試験場周辺を走行する際は徐行してください。伝染病予防などのため、敷地内に勝手に入ってはいけません。…みたいなことが看板に書かれています。
「しばた牧場」の牧草地など
アスファルト舗装されていない町道を進むと、「しばた牧場」の牧草地などを撮影したと思われる風景が広がっていました。
※訪問した2018年6月時点ではドラマ内での細かい場面設定については知る由もありません。あてずっぽうで写真を撮っています。
先に言っておきますが、赤い屋根の建物(柴田家)のオープンセットが組まれているのは、ここ新得町ではありません。陸別町のほうです。
ゲートに行く手を阻まれる
さらに町道を奥に進んでいくと、JR根室本線(石勝線)の盛り土をくぐる場所に、唐突にゲートが現れました。
入口につき開放厳禁
町道がJRの線路をくぐる位置に、このようなゲートが2箇所。
このゲートの先にロケ現場があって、立ち入りが規制されているのでしょうか。何の入口なのかは書かれていないので分かりませんでした。ドラマのロケとは関係なく、野生の鹿が牧場や市街地に入ってこないように設けられているだけの可能性もあります。
新得町「畜産試験場」周辺のロケ現場まとめ
「しばた牧場」の牧草地や馬車が通る道などのロケが行われたのは「畜産試験場」周辺で間違いありません。ただし、撮影地の核心部分は立入禁止になっている可能性があります。
・帯広市から北西へ、クルマで50分前後(国道38号・清水町経由)
また、同じ新得町内の他の場所でもロケが行われている可能性があります。
なつぞらロケ地【陸別町】「トラリ地区」オープンセット
帯広市から陸別町へは、足寄町経由で国道242号線をクルマで走ること1時間30分。カントリーサインには、温度計を持って寒さにブルブル震えている陸別町のキャラクター「しばれ君」が描かれています。
陸別町は昭和52年に最低気温-35.5℃を記録するなど、日本有数の寒さで知られる人口2400人の町。農耕に適さない土壌であるなど、厳しい条件の土地を開拓した先人たちの苦労がドラマの中で描かれていることもあり、ロケ地として、とてもふさわしい場所だと思います。
町の中心部で聞き込み
2018年7月上旬、陸別町の中心部にある道の駅周辺で、「なつぞら」のロケ地に関する情報を聞き込み取材しました。
ところが、聞けども聞けども「(ガチで)知らない」という方ばかり。せっかくロケが行われているというのに、地元の皆さんは驚くほどドラマに関心がないんですよ。放送スタートが1年近くも先のことなので、まだ情報が行き渡っていないようです。
またまたピンチ!
あきらめずに聞き込みを続けると、とある職業の方から「一ヶ月ぐらい前、トラリにNHKの車がたくさん停まっていたよ」という貴重な情報がもたらされました。
例によって、情報提供者様の名誉のため、どんな職業の方だったのかは内緒にしておきます。さっそく陸別町内のトラリ地区に急行しました。
陸別町の「トラリ地区」へ
陸別町の中心部から、国道242号線と並行して走っている町道を南の方向(帯広市の方向)へ15分ぐらい。
※普通に国道242号線を走っても行けますが、トラリ地区に気づかず通り過ぎてしまう可能性があります。トラリ地区の集落が国道に面していないからです。
情報提供者が教えてくれた「トラリ地区」に到着しました。酪農や農業を営んでいるお宅が町道沿いに点在しています。
…が、その地区の中の、どこでロケが行われたのかをピンポイントで特定することができないのです。とりあえず、あてずっぽうで様々な風景を写真に収めてみましたが。
それっぽいような、それっぽくないような…。
あきらめず、牧草地や畑が一面に広がっているトラリ地区をウロウロします。
古い牛舎でしょうか。しかし、撮影が行われたような形跡はありません。
実際には使われることがなかったとしても、こうした場所にドラマのロケハン担当者が撮影前に訪れ、参考にしていたのは間違いないと思うんですけどねえ。
「しばた牧場(柴田家)」のオープンセットを発見
そうこうするうち、町道沿いに、やや不自然な建物を発見。ほんのわずかながら「取って付けた感」があったんです。
確信は持てなかったのですが、とりあえず写真を撮っておきました。それが本当に「柴田家」のオープンセットだと判明したのは2019年4月1日の放送開始後のことです。
この特徴的な赤いトタン屋根のサイロは「柴田家」で間違いありません。私有地なので、道路から見える範囲でしか様子をうかがい知ることができませんでした。
柴田家の「旧牛舎」と「赤いトタン屋根のサイロ」。建物が完全に一致しています。
牛舎を裏側から見たところ。第3週目の【第13話】で、逆子(さかご)の仔牛が生まれ、「なつ」が人工呼吸を施して息を吹き返したシーンが印象的だった建物です。
そもそも私有地であること、そして家畜の防疫に配慮する必要があることなどにより、この場所(=オープンセットが組まれている場所)について陸別町から公式のアナウンスはありません。
くれぐれも私有地に無断で入り込むことのないよう注意してください。写真は全て、離れた場所から(町道から)撮っています。
トラリ地区の案内看板
オープンセットが組まれていたのは赤い丸で囲んだ地点↓。
「鈴木牧場」さんの場所です。
この案内看板には「鈴木牧場」が国道に面しているかのように描かれていますが、実際には並行して走っている町道側に面しています。オープンセットが組まれている場所に行きたい場合は、町道側からアプローチするようにしてください。
オープンセットから100mほど離れた場所より撮影
オープンセットが組まれているのは完全に私有地ですので、道路から眺めることしかできません。今後、期間限定でも有料でもいいので、富良野にある「北の国から」のオープンセットのように観光地として整備され、防疫の問題もクリアされ、堂々と見学できるようになったらいいなと思いますけどね。
おや?
写真撮影をしていたら、どこからともなくネコさんがひょっこり…。
もしかするとロケの日にも姿を現し、撮影スタッフを癒す存在だったのかもしれません。
「広大な草原の先に見える柴田家」はCG合成
「しばた牧場」の広大な牧草地と、赤いトタン屋根が特徴的な柴田家へとつづく道…「なつぞら」の公式ガイドブックには、このシーンはCG合成であると書いてあります。
つまり「しばた牧場」の牧草地や畑は新得町で撮影、建物は陸別町で撮影し、シーンによっては両者をつなぎ合わせているのです。
陸別町「トラリ地区」のロケ現場まとめ
「柴田家」のオープンセットが組まれているのは陸別町の「トラリ地区」で間違いありません。赤いカメラマークの場所です。
・帯広市から北東へ、クルマで1時間15分前後(国道242号・足寄町経由)
駐車場はありませんが、オープンセットが面している町道は交通量が極端に少ないので、路肩の邪魔にならない場所にクルマを置くことができます。ただし今後、見学者が増えすぎてしまった場合には、何らかの配慮をする必要があるかもしれません。
移設された赤いサイロ
2020年12月現在、陸別ロケで使われた「赤いサイロ」は道の駅りくべつ隣接の広場に移設され、一般公開されています。道の駅の建物から100mぐらい離れた場所です。
国道のすぐ脇なので、走っているクルマからも見えます。
「なつぞら」について解説している看板。
丸太のベンチや、記念撮影用の看板も置かれています。ここで写真を撮れば、よい思い出になりますね。
なつぞらロケ地【中札内村】「札内川」の河原
河原で魚を焼く「なつ」を”家族”が発見するシーン
中札内村の村長さんがSNS上(Facebookほか)にて、「中札内村で撮影されたシーンが第8話と第9話に登場している」と公言しています。
十勝平野を流れる河川には、このシーンのような雰囲気の、開けた河原がよく見られます。ロケが行われたのは中札内村の中央をつらぬいて流れる「札内川(さつないがわ)」で間違いないと思うのですが、現段階では撮影地点をピンポイントで特定するにいたっていません。
ひとりで東京に帰ろうとした「なつ」が帯広に出たあと、保護された警察署から逃げ出して川へ。そして感動のシーン…。
札内川は豚丼「とん田」の近くで十勝川に合流
ちなみに札内川の中流域は良型のニジマスが釣れることで知られていて、ルアーやフライ、エサ釣りなど、どんな釣り方でも入漁料は不要(2019年現在)。ただしヤマメは5月1日~6月30日の2ヶ月間が禁漁です。
なつぞらロケ地【清水町】清水町営育成牧場付近
清水町営育成牧場
ヒロイン「なつ」がスケッチをしていた広大な牧草地は、どこなんだろう。なかなか自力では見抜くことができませんでしたが、放送終了後、清水町(しみずちょう)の町営牧場付近だったことが判明しました。ちなみに映画「銀の匙」のロケ地としても知られている場所です。
「牛横断注意」の標識が立つ町道を山の方向に進んでいきます。
この道で合ってるんだろうか。ちょっと不安になりましたが、「清水円山展望台入口」の看板が見えたので一安心。
清水円山展望台
広い駐車場にクルマを置き、階段を登れば展望台に到着です。ここが「なつぞらの舞台」であるとハッキリ書いてあります。
これですよ、このシーン。新得町付近で探しても見つからないはずです。新得町からここまで、およそ10kmぐらい離れていますから。
展望台からは、ぐるり360°。大パノラマっすよ。
訪れた時期が冬で草が枯れていたので、画像の一部を緑色に加工してみました。やっぱり、夏に来るべきでしたな~こりゃ。
十勝平野を一望。畑や牧草地が広がっています。
遠く、かすかに帯広市の市街地も。
第1話で描かれている、なつと信哉(工藤阿須加さん)の再会シーンなどが思い出されます。
清水円山展望台へのアクセス
清水円山展望台へは公共交通機関ではなく、クルマでアクセスすることになります。
グーグルマップ等には展望台直下の駐車場に通じる小道が表示されません。↑この地図の、クルマのマークを置いた場所付近に展望台入口がありますので、とにかく、そこを目指してください。
・所在地…北海道上川郡清水町羽帯(MAPCODE/834 883 108*00)
・営業時間…24時間
・入場料…無料
・お休み…なし(ただし積雪期のアクセスは困難)
・駐車場…あり
・トイレ…いちおうアリ。夏季のみ使用可能?
モデルになっている場所・建物・人物など
帯広市の菓子店「雪月」
ドラマの中で「小畑雪之助=安田顕さん」が店主をやっている帯広市の菓子店の名前は「雪月(せつげつ)」。
帯広市に実際にある有名な菓子店といえば、まず思いつくのが「六花亭(ろっかてい)」です。北海道みやげの定番「マルセイバターサンド」があまりにも有名ですよね。
六花亭マルセイビスケット
マルセイビスケットは六花亭の人気商品「マルセイシリーズ」の一つ。タイミングよく、知人が買ってきてくれました。
マルセイバターサンドの「マルセイ」って?
「泰樹さん(草刈正雄さん)」が、ハンドルを回してバターを作る道具(=バターチャーン)をババーン!と出してきたシーンで、この「晩成社」の名前が出てきます。
「マルセイ」は明治時代に十勝地方に入植し、バターを製造していた組織の屋号(ロゴマーク)だったんですね。
ちなみにバターチャーンの「チャーン」は英語で「激しく回す」「かき混ぜる」という意味です。「なつぞら」の公式ガイドブックによると、撮影で使用したバターチャーンは「幕別町ふるさと館」に展示されている実物を借りて参考にし、復元したものだそうです。
素朴でありながら、バターの深いコクが感じられるビスケット。”しばた牧場で作られたバターの味”に思いをはせながら食べたいですね。
「柳月」も忘れてはいけません
さらに帯広市のすぐ近く、音更町(おとふけちょう)には北海ドーミンならだいたいみんな知っている「柳月(りゅうげつ)」という菓子メーカーもあります。
柳月を代表するお菓子「三方六(さんぽうろく)」は、 白樺の木の幹の模様をホワイトチョコレートとミルクチョコレートで表現。
お菓子の箱の中には、昔の人が丸太(木材)を切るときに使っていたタイプのノコギリが付属されています。白樺の木を伐採する気分で食べることができます。これは楽しすぎる!
「三方六(さんぽうろく)」という名前は、かつて北海道の開拓時代に、冬の燃料となる薪(まき)を作る際の大きさの規格(木口の三方のサイズ)が6寸だったことに由来しています。6寸=約18㎝。このことは北海道ドーミンにも、あまり知られていません。
なつのお兄ちゃんが薪割りをするとき、三方六のサイズになるように意識していたかどうかは分かりませんが(にがわらい)。
「雪月」という店名について
六花亭の「六花」は雪の結晶(六角形)を表す言葉なので、柳月の「月」と合体させて、「雪月」という店名を生み出す際の参考になった可能性があるとボクは想像しています(ウラは取れてないけど、ちょっと自信アリ)。
・所在地…帯広市西2条南9丁目6(JR帯広駅の北500m)
・営業時間…9:00~18:30
・お休み…なし(年中無休)
・駐車場…店舗前に数台分あり
・備考…2階に喫茶室あり(11:00~17:00・LO16:30・水曜休み)
・所在地…音更町下音更北9線西18-2(音更帯広インターから南へ800m)
・営業時間【夏季】4月中旬~11月上旬…9:00~18:00
・営業時間【冬季】11月上旬~4月中旬…9:00~17:00
※夏季・冬季の切替日は年によって微妙に変動するので要確認
・お休み…なし(年中無休)
・駐車場…店舗前に200台
・備考… 喫茶コーナーあり(夏季9:00~17:00/冬季9:00~16:30)
「音問別国民学校」
柴田家の子どもたちと「なつ」が通う小学校の名前は「音問別国民学校」。チラッと映る看板には旧字体混じりで「音問別國民學校」と書かれています。ドラマ内での読みは「おといべつ」。字幕にハッキリと書いてありました。
アイヌ語由来の地名が多い北海道らしい響きだけど、実際には存在しない架空のものです。
映し出された校舎は茨城県久慈郡大子町(だいごまち)にある古い木造の「旧大子町立初原(はつばら)小学校」です。北海道に現存する校舎ではありません。画像検索により自力で特定しました(「古い小学校」「ロケ地」で検索をかけると、各種ドラマや映画のロケで使われがちな、日本各地の古い校舎の画像がいくつか表示されます)。
また、校舎内での授業シーンについては、違う場所で撮影された可能性があります。
ちなみに新得町には、昭和8年に開校した古い小学校の建物が残っています。
新内小学校
児童数の減少により昭和49年に閉校するまでの67年間、開拓移住者の子弟の教育の場となったことが教育委員会が設置した看板に書かれています。
この場所で「なつぞら」のロケが行われた形跡はありませんが、終戦直後のタイミングであれば、「なつ」が通ったのは、この小学校だったとも考えられます。
場所は新得町の中心部から北へクルマで10分。建物の外観や校庭は見学自由です。
「十勝農業高校」
「なつ」が進学するのは「十勝農業高校」です。略称は「勝農(かちのう)」。
「勝農演劇部!女優第1号だ!」
顧問の倉田先生にうまいこと口説かれ、「なつ」は演劇部の一員になります。
撮影が行われた古い校舎は、さきほどの小学校の建物と同じ茨城県久慈郡大子町にある、「旧大子町立西金(さいがね)小学校」。明治5年に創立され、平成17年に廃校になっています。
大子町の公式サイトによると、現在は大子町教育委員会の「教育支援センター」として使用されているとのこと。どちらにせよ北海道に現存する校舎ではありません。
この地図は「なつぞら」に登場する「音問別小学校」の校舎として撮影された「旧初原小学校」と、「十勝農業高校」の校舎として撮影された「旧西金小学校」の位置を示しています。
東京から茨城県久慈郡大子町まではクルマで2時間30分前後です(東京→常磐自動車道【那珂インター】→国道118号線→大子町)。
あえて「勝農」のモデルになった学校を一つあげるとすれば、帯広市にある「北海道帯広農業高等学校」でしょう。北海道の農業高校が舞台になっている大人気漫画「銀の匙 Silver Spoon」のモデルになっているとも言われている高校です。
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ちなみに東京都立の高校であれば名前の頭に必ず「東京都立」がつきますが、北海道の道立高校は頭に「北海道立」ではなく、必ず「北海道」だけがつきます(北海道あるある)。
↑どうでもいい情報
「音問別農協」
柴田剛男(=藤木直人さん)が勤務する「音問別農協」。ロケ地となっている建築物は小学校と同じ茨城県久慈郡大子町にある「旧初原小学校」の敷地内にあり、1954年(昭和29年)に建てられた「講堂」です。
国の登録有形文化財に指定されており、文化庁の公式サイトにも掲載されています。
「山田天陽」(=吉沢亮さん)
家が貧しいため、美術の才能がありながら高校に進学せず農業と酪農を営む「山田天陽(てんよう)」。物語が進行するにつれ、ヒロイン「なつ」との関係がどうなっていくのか気になる存在です。
この、吉沢亮さん演じる「山田天陽」は、北海道を代表する画家の「神田日勝(かんだにっしょう)」さん(1937-1970)がモチーフになっています。北海道鹿追町(しかおいちょう)にある「神田日勝記念美術館」の公式SNSアカウントにハッキリ書いてあります。
当館では「なつぞらグッズ」と、十勝の老舗、柳月とコラボレーションしたクッキー「アートビスキュイ」を好評発売中です!
ぜひ、山田天陽のモチーフとなった神田日勝の作品を観たあと、お土産にどうぞ!
なつぞらポスターも全種揃ってますよ!#神田日勝 #なつぞら #山田天陽 #吉沢亮 #柳月 pic.twitter.com/LN5ZVCm8bm— 神田日勝記念美術館 (@kandanissho) April 23, 2019
神田日勝さんは32歳の若さで病に倒れました。最後の作品になった『馬(絶筆)』は未完成のままアトリエに置かれていたもので、後ろ足が描かれていません。未完成であるがゆえに見る者の想像力を刺激する『馬(絶筆)』は美術館のシンボルマークにもなっています。
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布張りのキャンバスではなく、ベニヤ板にペインティングナイフで大胆に色を塗り重ねているのが神田日勝さんの作品の特徴です。「なつぞら」の山田天陽もベニヤ板を使用していますよね。
この神田日勝記念美術館は、「なつぞら」の聖地巡礼の際には絶対に訪れたい大切な場所です。
・所在地…北海道河東郡鹿追町東町3-2(「道の駅しかおい」すぐとなり)
・開館時間…10:00~17:00(最終受付16:30)
・お休み…月曜日(ただし祝日の場合は開館)、祝日の翌日(ただし土日と重なる場合は開館)、年末年始(12月30日~1月5日)
・入館料…一般520円、高校生310円、小中学生210円
・駐車場…隣接する「道の駅しかおい」の無料Pなど十分な駐車スペースあり
・備考…札幌から車で3時間30分、帯広から車で50分、新得町から車で20分
昭和30年頃の鉄道ダイヤ
なつが高校3年生だった昭和30年当時(1955年)の鉄道ダイヤを調べてみました。まだ特急列車が一般的ではなく、地方路線の最優等列車が「急行」だった時代です。
【帯広駅】
00:43
↓
急行まりも(SL牽引・小樽経由)
↓
14:05
【函館駅】
14:40
↓
青函連絡船
↓
19:25
【青森駅】
20:00
↓
急行北斗(SL牽引・常磐線経由)
↓
10:15
【上野駅】
このダイヤでの所要時間は「33時間半」になります。しかしドラマの中には「(帯広から東京まで)2日かけてきました」というセリフがあるので、これだと若干、早すぎるのかなーって。
そこで、優等列車を一切使わないダイヤも調べてみました。
【帯広駅】
12:37
↓
普通列車(SL牽引・小樽経由)
↓
05:13
【函館駅】
08:15
↓
青函連絡船
↓
12:55
【青森駅】
16:35
↓
普通列車(SL牽引・常磐線経由)
↓
15:12
【上野駅】
最後にもう一つ、準急を利用するダイヤも調べてみました。
【帯広駅】
15:38
↓
準急(SL牽引・小樽経由)
↓
06:13
【函館駅】
08:15
↓
青函連絡船
↓
12:55
【青森駅】
14:25
↓
準急(SL牽引・常磐線経由)
↓
06:35
【上野駅】
このダイヤでの所要時間は「39時間」。急行を利用した場合と比べて5時間半ぐらい遅い、2日弱での上野駅到着になります。「2日かけてきました」と言うからには、これぐらいが妥当なセンなのかなーと思います。
《参考》昭和30年頃の鉄道運賃
昭和30年当時の札幌駅→上野駅間、準急や急行を利用した場合の国鉄運賃を調べてみると…
3等運賃(札幌→上野の乗車券)=1430円
準急加算(札幌→函館)=150円
青函連絡船加算(3等)=220円
準急加算(青森→上野)=200円
合計=2000円
3等運賃(札幌→上野の乗車券)=1430円
急行加算(札幌→函館)=300円
青函連絡船加算(3等)=220円
急行加算(青森→上野)=400円
合計=2350円
※帯広→上野の運賃は、これらに、すこしプラスした数字でしょうね。
昭和30年頃の物価は現在と比べて1/15ぐらいだったらしいので(2000×15=3万円、2350×15=3万5250円)、高すぎず安すぎず、札幌→上野の国鉄運賃・片道2000~2350円は納得の運賃です。
ロケ地訪問・聖地巡礼とセットで訪れたいグルメ・観光スポット
新得町「そばロード」
「なつぞら」のロケ地・新得町をつらぬく国道38号線沿いは「そばロード」と呼ばれ、道の両側には延々と、そば畑が広がっています。毎年7月下旬から8月上旬にかけては白い花で埋め尽くされ、絶景です。
新得そば本舗(レストラン・そば打ち道場)
新得町中心部から国道38号線を北へ約5km。国道沿いに大きな看板が見えてきます。地元産のそば粉を使った「新得そば」が楽しめるレストランや、そば打ち道場、おみやげ品の売店などがある「新得そば本舗・そばの館」です。
手打ちそばレストラン玄穣
ちょうど空腹だったので、「そばの館」の建物の中にある「手打ちそばレストラン玄穣(げんじょう)」に勢いよく突撃。おすすめメニューの「新得地鶏南ばんせいろ」(税込1320円)を注文しました。
ババーン。
そば粉80~90%、つなぎ粉20~10%(季節によって配合を変えるとのこと)の手打ちそばです。ほかにも、かけそば、カレーそば、山菜そば、にしんそば、天ぷらせいろなど豊富なメニューが用意されています。
ちなみに「水曜どうでしょう」のカントリーサインの旅で、名寄市から豊頃町に移動する途中で藤村Dが「食いてえなあ」と言って立ち寄ったのが、こちらのレストラン玄穣です(ミスターはクルマの中で熟睡していて食べず)。
売店
館内の売店には、十勝地方の特産品や、各種そばが並んでいます。なつぞら関連グッズの掘り出し物があるかどうかは分かりません(ボクが訪問したのは放送前だったので)。
・所在地…北海道上川郡新得町新得102(国道38号沿い・新得町中心部から北へ5km)
・営業時間…夏季(4~10月)11:00~19:00/冬季(11~3月)11:00~17:00
・ラストオーダー…閉店の30分前
・お休み…なし(年中無休)
・駐車場…乗用車65台/バス7台
・備考…そば打ち体験(9:00~17:00・要予約)は1人2500円~3人4500円
新得町「狩勝峠」
新得町中心部から国道38号を北へ約18km(20分ぐらい)。標高644mの「狩勝峠(かりかちとうげ)」に到着です。「狩勝」は、石狩地方と十勝地方の国境を現しています。とても景色がよく、展望台からは十勝平野がドーン!
いかにも北海道らしい「なつぞら」。スピッツの歌う主題歌が自然と脳内に流れてきそうです。
あたかもドローンから眺めているかのような、高所からのアングル。足元には新得町の牧草地が広がっているので、もしかしたら「なつぞら」のロケ地となった場所が見えているかもしれません(現時点では未確認)。
新得町「旧狩勝線ミュージアム」
昭和41年に新しいトンネルが完成して付け替えられるまで、国鉄・根室本線は国道38号と並行するようにクネクネと、大きなカーブを描きながら狩勝峠を越えていました。その、現在は使われていない廃線跡を保存、公開しているのが「旧狩勝線ミュージアム」です。
明治40年に開通し、昭和41年まで使われていた旧狩勝線ルートが、この場所。本来は「根室本線」ですが、廃止された区間だけは特別に「旧狩勝線」と呼ばれています。
ヒロイン「なつ」が東京から十勝へ来たとき、そして十勝から東京に行くとき、必ずここを通ったはずです。まだ当時は飛行機の利用が一般的でなく、長距離フェリーも就航していません。この線路を通って札幌経由で函館まで行き、青函連絡船で本州へ、というルート以外に考えられないのです。ドラマの中で、どこまで描かれるのかは不明ですが。
国鉄9600形蒸気機関車
戦前から昭和50年頃まで、北海道を始めとして全国各地で幅広く活躍した形式の蒸気機関車です。幹線からローカル線まで自在に走れる、使い勝手の良いファミリーカー「カローラ」に相当するような機関車でした。
国鉄20系寝台車両
屋外展示されている寝台列車(ブルートレイン)は昭和33~35年製造の国鉄20系車両。ちょうど、「なつぞら」で描かれている時代に活躍した車両ということになりますね。ただし現役時代、北海道の路線では走っていない車両です。
この車両の内部が有料ゾーンのミュージアムになっていて、昭和の時代の国鉄関連グッズや写真、ジオラマなどが展示されています。
・所在地…新得町中心部から国道38号を北へ10km(狩勝峠3合目)
・営業時間…10:00~16:00
・ミュージアム(20系車両の内部)の料金…中学生以上200円/小学生以下は無料
・営業日…2019年の営業は5/3(金)~5(日)・6/1(土)~2(日)・7/6(土)~7(日)・8/10(土)~12(月)・8/31(土)~9/1(日)・10/5(土)~6(日)のみなので注意
・駐車場…大きめの無料駐車場あり
・備考…屋外展示物は営業日以外でも無料で見学できます(たぶん)
陸別町「道の駅オーロラタウン93りくべつ」
柴田家のオープンセットがある陸別町の、市街地のど真ん中。かつて鉄道の駅があった場所は「道の駅オーロラタウン93りくべつ」として整備されています。
「オーロラタウン93りくべつ」のネーミングの「オーロラ」は、陸別町の天文台で「低緯度オーロラ」が観測されることにちなんでいます。最近では2004年や2015年に陸別町を始めとした北海道各地でオーロラが観測されています。
「93」については、道の駅が整備された年説、オーロラの写真撮影に初めて成功した年説などがあるものの、それらを裏付ける一次情報・一次資料がネット上に存在しておらず、どれも決め手に欠けています。近いうちに真相を究明したいと思います。
ふるさと銀河線・りくべつ鉄道
道の駅には2006年に廃止された「北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線(旧国鉄・池北線)」の車両が展示されているだけでなく、実際に乗ったり、事前に予約をすれば運転体験(!)も可能です。
乗車体験=駅構内500mの区間を2往復(大人300円)
銀河乗車券=陸別駅~百恋駅1.9kmの区間を1往復(大人500円)
運転体験は希望日の2ヶ月前からネット予約を受け付けているようです(乗車したいだけなら予約なしでOK)。
「なつぞら」ラッピング車両
これはゼヒとも乗ってみたい!
「なつぞら」ラッピング車両の乗車体験は4月下旬から10月下旬までの毎月・第2土曜&日曜と第4土曜&日曜に加え、お盆期間などの多客期に実施。駅構内500mの線路を2往復する所要10分のコースで大人300円です。
※毎日運行ではないので注意
発車時刻は10:00~16:00までの30分おき(多客期は15分おき)。事前予約の必要はなく、当日、陸別駅の窓口できっぷを購入すればOKです。
また、2019年は以下の日程で陸別駅~百恋駅(ひゃっこい駅)間、片道1.9km(往復20分)の乗車体験が予定されています。
5月5日(日曜)…こどもの日
7月21日(日曜)…りくべつ鉄道まつりの日
8月11日(日曜)…りくべつ夏まつりの日
9月22日(日曜)…網走本線開業記念日
10月13日(日曜)…鉄道の日
※【10:00】【11:00】【12:00】【13:00】【14:00】発、1日5本の運行を予定。こちらも事前予約の必要はなく、当日、陸別駅の窓口できっぷを買えばOKです。
「幸福の黄色いハンカチ」ロケ地
ここ「陸別駅」は1977年(昭和52年)に山田洋次監督作品「幸福の黄色いハンカチ」のロケ地になっています。東京港からフェリーに乗った武田鉄矢さんが釧路港に颯爽と降り立つシーン、思い出しますね~(現在、東京―釧路間のフェリー航路は廃止されています)。
陸別駅の構内に、そのときの様子を紹介するパネル展示がありました。
ご当地グルメなど物産品販売のコーナー
道の駅の駅舎内にある物産品販売コーナー。ここでしか買えないものなど、充実の品ぞろえでしたよ。
レトルトの鹿カレー!「エゾシカのモモ肉100%使用」って書いてありました。
エゾシカ肉の缶詰。北海道らしさ満点で、「なつぞら」聖地巡礼の際のおみやげにピッタリですね。
濃厚でありながら、さらりとした食感が魅力の「りくべつミルクのおあずけプリン」。なんで「おあずけ」って言うの??冷凍されているので、解凍して食べごろになるまで少し待たなければならないからだと思います。たぶん。
・所在地…北海道足寄郡陸別町大通(旧・陸別駅)
・営業時間…夏季(4月~10月)8:00~18:00/冬季(11月~3月)9:00~17:00
・お休み…年末年始(12月30日~1月3日)
・駐車場…普通車74台、大型車5台
・備考…「りくべつ鉄道」の営業期間は4月下旬~10月下旬
北海道・十勝へのアクセス
飛行機で
飛行機を使って十勝地方の「なつぞら」ロケ地を訪問する場合、まず思いつくのは「とかち帯広空港」を利用するルートです。ただし「とかち帯広空港」と直行便で結ばれているのは「羽田空港」1つだけなので注意してください。
・片道1時間35分~1時間45分ぐらい
・1日7往復(JAL×4便/AIR DO×3便)
日程に余裕があるならば、まずは「新千歳空港」に飛び、そこからレンタカーで十勝に走るルートをおすすめします。
・青森
・秋田
・いわて花巻
・仙台
・山形
・福島
・新潟
・信州まつもと
・茨城
・成田
・羽田
・富山
・小松
・静岡
・中部国際
・関西国際
・伊丹
・神戸
・岡山
・広島
・松山
・福岡
・那覇
(2019年5月現在)
ご覧のように、羽田空港としか直行便で結ばれていない帯広空港とは違い、新千歳空港は全国各地の空港と結ばれていて何かと便利です。新千歳空港ならLCC(格安航空)も飛んでいますし、レンタカー会社も充実しています。札幌や小樽方面の観光と絡めたい場合も、新千歳空港を拠点にして動いたほうが都合がいいと思います。
北海道のレンタカー情報
函館や小樽、札幌の繁華街(すすきの)などをピンポイントで観光するだけならレンタカーは必要ありません。しかし十勝地方のように観光スポットがあっちこっちに点在しているエリアを動き回りたい場合はレンタカーが必須となります。
新千歳空港でレンタカーを借りて返す場合の相場
・コンパクトカー(ヴィッツなど)…1万1000円前後
・ハイブリッドコンパクト(アクアなど)…1万2000円~2万円
※GWと7・8月(=北海道の観光ハイシーズン)期間中は1~2割、高くなる場合があります。
レンタカー会社によっては時期や車種によって基本料金が大きく異なるので、料金比較ができるサイトを利用しての予約をおすすめします。
新千歳空港周辺のレンタカー会社のほうが割安
新千歳空港以外の北海道内の各空港にも(もちろん帯広空港にも)レンタカー会社がありますが、新千歳空港周辺のレンタカー会社の相場よりも1~2割、高いと思っておいたほうがいいです。新千歳空港周辺のレンタカー会社が割安なのは、利用者数・レンタカー会社の数が圧倒的に多く、競争原理が働いているからだと推測されます。
北海道のフェリー情報
マイカーやバイクで北海道を自由に観光したい!そんな場合はフェリーを利用することになります。本州と北海道を結んでいる道路トンネルや橋は存在していません。
北海道と本州を結んでいるフェリー航路の図
(2019年5月現在)
・1日8往復(青函フェリー)+1日8往復(津軽海峡フェリー)=計16往復
・片道およそ3時間50分(青函フェリー)/片道およそ3時間40分(津軽海峡フェリー)
・5m未満の乗用車+運転手1名の運賃=1万8000円(青函フェリー)/同2万0570円(津軽海峡フェリー)
・備考…運賃は冬季と夏季、繁忙期かどうか等により上下に変動します。青函フェリー、津軽海峡フェリーともに、期間限定で大胆な割引キャンペーンを実施している場合があるので予約前に公式サイトをチェックしてください。青函フェリーと津軽海峡フェリーの函館側の乗り場は違う場所にあるので注意(青森側は、ほぼ同じ場所)。
・ワンポイントアドバイス…函館から十勝地方へは移動に半日から1日かかるので注意。
・ペットの乗船…青函フェリーは車内残留で乗船可。津軽海峡フェリーにはドッグルーム完備の便があります(犬以外のペットは車内残留で乗船可)。
・1日2往復
・片道およそ1時間30分
・6m未満の乗用車+運転手1名の運賃=1万6450円
・備考…運賃は冬季と夏季、繁忙期かどうか等により上下に変動します。期間限定で大胆な割引キャンペーンを実施している場合があるので予約前に公式サイトをチェックしてください。
・ペットの乗船…全ての便にドッグルームを完備しています(犬以外のペットは車内残留で乗船可)。
・1日4往復
・片道7~8時間
・5m未満の乗用車+運転手1名の運賃=2万5000円
・備考…公式サイトのネット予約なら10%割引。
・ペットの乗船…一部の便には「ペット同伴室」「ペットルーム」があります。
・1日1往復
・片道およそ15時間
・5m未満の乗用車+運転手1名の運賃=2万6300円
・備考…インターネット予約割引は5~10%オフ。28日前までにインターネットから「早割」で予約すると30~50%オフ(利用者数の上限あり)。
・ペットの乗船…犬・猫・小動物(ウサギ、フェレットほか)など、「中型犬が入る程度の大きさのケージ」に入るペットは乗船可(有料・要予約)。以前は犬のみ乗船可&無料でしたが、現在は変更になっています。
・隔日運航(1日おきに1往復)
・片道およそ40時間
・5m未満の乗用車+運転手1名の運賃=3万4000円
・備考…インターネット予約割引は5~10%オフ。28日前までにインターネットから「早割」で予約すると30~50%オフ(利用者数の上限あり)。
・ペットの乗船…犬・猫・小動物(ウサギ、フェレットほか)など、「中型犬が入る程度の大きさのケージ」に入るペットは乗船可(有料・要予約)。以前は犬のみ乗船可&無料でしたが、現在は変更になっています。
・1日2往復(夕方便と深夜便)
・片道17時間45分~19時間15分
・5m未満の乗用車+運転手1名の運賃=3万2910円
・備考…運賃は冬季と夏季、繁忙期かどうか等により上下に変動します。
・ペットの乗船…ペット同伴ルーム、ペットルームあり(有料・要予約)。一部の便にはドッグラン設備もあります。
・1日1往復(週6往復)
・片道およそ11時間
・5m未満の乗用車+運転手1名の運賃=2万1490円
・備考…
・ペットの乗船…高:67×幅:57×奥:90(cm)のケージに入る犬のみ乗船可(有料・要予約)。ペットの車内残留禁止なので、ケージに入らない大型ペットは乗船できません。
・1日1往復(週6往復)
・片道およそ18時間
・5m未満の乗用車+運転手1名の運賃=2万3950円
・備考…途中、秋田港に立ち寄るため、新潟⇔小樽航路よりも少し余計に時間がかかります。
・ペットの乗船…高:67×幅:57×奥:90(cm)のケージに入るペットのみ乗船可(有料・要予約)。ペットの車内残留禁止なので、ケージに入らない大型ペットは乗船できません。
・1日1往復
・片道およそ20時間
・5m未満の乗用車+運転手1名の運賃=3万6700円
・備考…敦賀発の時刻が【0:30】なので、予約の際は乗船日に注意(乗船日が7月8日の場合、乗船手続きは7月7日の夜になる)。
・ワンポイントアドバイス…関西地方や東海地方の一部から北海道を目指す人の多くがこの航路を選択するため夏のハイシーズン(7・8月)は混雑が激しく、予約が取れないこともあります。
・ペットの乗船…高:67×幅:57×奥:90(cm)のケージに入るペットのみ乗船可(有料・要予約)。ペットの車内残留禁止なので、ケージに入らない大型ペットは乗船できません。
・1日1往復(週6往復)
・片道およそ16時間30分
・5m未満の乗用車+運転手1名の運賃=2万3950円
・備考…新潟発は月曜日を除く毎日・週6便の運行です。
・新日本海フェリーの船舶内にあるコインランドリー…洗濯機1回200円、洗剤1袋50円、乾燥機30分100円です。
・ペットの乗船…高:67×幅:57×奥:90(cm)のケージに入るペットのみ乗船可(有料・要予約)。ペットの車内残留禁止なので、ケージに入らない大型ペットは乗船できません。
・1日1往復(イレギュラーで運休日あり)
・片道21~22時間
・5m未満の乗用車+運転手1名の運賃=3万6700円
・備考…運賃は冬季と夏季、繁忙期かどうか等により上下に変動します。
・ワンポイントアドバイス…西日本方面から北海道を目指す人の多くがこの航路を選択するためハイシーズン(7・8月)は混雑が激しく、予約が取れないこともあります。
・ペットの乗船…高:67×幅:57×奥:90(cm)のケージに入るペットのみ乗船可(有料・要予約)。ペットの車内残留禁止なので、ケージに入らないペットは乗船できません。
※利用者の伸び悩みにより、2020年3月末をもって運行休止。再開は未定です。
・1日1往復(週6往復)
・片道およそ10時間
・5m未満の乗用車+運転手1名の運賃=2万5000円
・備考…2018年に開設された新しい航路です。他の航路に比べると、それほど混雑していません。
・ペットの乗船…専用の船内施設がないのでペットは車内残留になります(ただし航行中の面会不可)