草木ダム(くさきだむ)は群馬県の県庁所在地・前橋市からクルマで1時間10分、となりの栃木県・日光市からだと50分ぐらいでしょうか。森高千里さんのヒット曲で有名になった渡良瀬川(わたらせがわ)の上流部にあり、ドライブがてら気軽に訪問したい穴場スポットです。
ダムカレーを提供しているのは「国民宿舎・サンレイク草木」内のレストラン。日帰り入浴とセットで利用するのがオススメです。この記事を参考に、ぜひ訪れてみてください!
草木ダムカレー提供店へ
草木湖・左岸の「国民宿舎・サンレイク草木」
訪問したのは2018年2月。渡良瀬川上流の草木ダム周辺は標高450mで、ダム湖・左岸(上流から下流の方向を見て左側)の県道には、まだ雪が残っていました。日陰の一部が凍っていたので、寒い時期は雪道用のタイヤが必要になる場所ですね。
ダム湖に沿ってクネクネと走り、草木ダムカレーを提供している「国民宿舎・サンレイク草木」に到着です。混雑しない時期・時間帯であれば、建物に近い「第1駐車場」のほうに余裕で置けると思います。
「国民宿舎」=国立公園や国定公園、国民保養温泉地など自然環境に優れた場所に建つ公共の宿。ちなみに「サンレイク草木」は、みどり市の市営です。
レストラン
1階フロント前を通り過ぎて右手、奥のほう。レストランの入口が見えてきます。
現在時刻は13:30。ボク以外にお客さんが全く見当たらず、ちょっぴり不安になります。でも「営業中」の看板が立ってるから大丈夫。…だよね?
「草木湖ダムカレー800円(税込)」
草木ダムカード提示でソフトドリンクサービス!って書いてあるけど、まだカードは入手していません。ダムカードをもらいに行ってからココに来るべきだったかも。ざんねん。
聞けば、ラストオーダーは14:00とのことです。セーフセーフ。
…と、安堵しておりましたらば。
店員さん「お客さま、JAFの会員でいらっしゃいますか?」
店員さん「JAF会員証のご提示があれば、プラス50円で日帰り入浴も利用できます。いかがなさいますか?」
JAF=ジャフ(日本自動車連盟)です。会員になってて良かった~。
入浴のことまでは考えてなかったけど、たった50円プラスするだけでいいなら、お言葉に甘えておきましょう。
▲プラス50円。その場で手渡された入浴券です。何らかの条件を満たせば「無料」の場合もあるんでしょうか。
草木湖ダムカレー
ババーン!
待つこと、およそ8分。ダムカレーが運ばれてきました。
おや?
おやおや?
ダム堤体に見立てた白ごはんが見事なアーチを描いちゃってるんだけど……草木ダムってアーチ式だったっけ?(あとで見に行きます、いったんスルーしておきましょう)
これは楽しい。多目的ダムであることをさりげなくアピールするハタが立てられていました。なんとなく「ファミマのブランドカラー」っぽいけど、配色の由来は不明。
アツアツのカツにソースをかけるの図。奇をてらったり、策に溺れたりしたような箇所はなく、安心&納得、上品な味わいのカツカレーです。ごちそうさまでした!
「サンレイク草木」レストランの基本情報
思いのほかバラエティに富んでいて、しかも本格的なメニューが用意されています。「上州もち豚の生姜焼き定食」とか、すごく気になる。
・所在地…群馬県みどり市東町草木1654-1(草木湖左岸)
・営業時間…【昼営業】11:45~14:30(ラストオーダー14:00)/【夜営業】18:00~21:00(ラストオーダー20:30)、※1月~3月の夜営業は18:00~20:00(ラストオーダー19:30)
・定休日…なし
・その他…4月~12月の日曜・昼営業は「ランチバイキング」のみで、ダムカレーの提供がありません
日帰り入浴
いったんクルマに戻り、タオル持参で再び館内へ。大浴場に突撃します。
お客さんがボク以外に全くいなかったこともあり、写真を撮らせていただきました。最近はプライバシー意識の高まりなどにより、浴場付近でのスマホ・カメラの使用を制限する施設も現れ始めています。それなりの配慮が必要かもしれません。
清潔感のある大浴場。ちょうどよい湯かげんでした。
自然な雰囲気の石が配置された露天風呂。贅沢なひとときを過ごすことができました。
この日は気温が低かったせいか、いい感じで白い湯けむりが立ちのぼっています。
日帰り入浴の基本情報
日帰り入浴の受付時間はAM10:00~PM8:00(火曜はPM0:00~)で、料金が大人500円(みどり市民と桐生市民、小学生、JAF会員、65歳以上などは100円割引で400円)。
販売ハンドタオル(ハブラシ付き)200円、貸しバスタオル200円。
ボクは特別サービス(?)により食事料金+50円追加で入浴することができましたが、サービスの期間や条件などが公式サイトに記載されていないため詳細不明です。
「サンレイク草木」のアクセス
▲この絵地図は、上が南(下流・みどり市中心部の方向)。夏はボート遊びも楽しめるみたいですね。
群馬県桐生市・みどり市付近からクルマで45分
【所要45分】桐生市・みどり市→(国道122号)→草木ダム堤体→(左岸・県道)→サンレイク草木
【所要45分】桐生市・みどり市→(国道122号)→草木湖・草木橋→(左岸・県道)→サンレイク草木
栃木県日光市からクルマで50分
【所要50分】日光市→(国道122号)→草木湖・草木橋→(左岸・県道)→サンレイク草木
わたらせ渓谷鉄道「神戸駅(ごうどえき)」からバスで15分
【1日7本・所要15分・300円】神戸駅前→(東町路線バス)→国民宿舎サンレイク草木前
(サンレイク草木に行けるバスは【国】と書いてある便×5本と、※印のついてない【沢】と書いてある便×2本の計7本。【美】×3本と、※印のついている【沢】×1本はサンレイク草木に行きません)
【1日7本・所要15分・300円】国民宿舎サンレイク草木前→(東町路線バス)→神戸駅前
わたらせ渓谷鉄道
「わたらせ渓谷鉄道」は1989年(平成元年)に旧・国鉄足尾線から引き継ぐかたちで営業を開始した第3セクターの鉄道路線。桐生駅から間藤駅まで(44.1km)全線非電化ゆえ、車両はすべてディーゼルカーです。
東京からほどよい距離にあるローカル鉄道のため、映画やドラマのロケ地としてはもちろん、バラエティ番組などにも登場しまくっています(「帰れマンデー見っけ隊!」とか)。
▲「神戸駅(ごうどえき)」の時刻表
【所要55分・片道730円】桐生駅→(わたらせ渓谷鉄道)→神戸駅
草木ダム
展望台
国道122号沿い、ダム堤体の近くに設けられた「草木ダム展望台」。公衆トイレを併設しています。
草木湖が「ダム湖百選」に選ばれていることを示す案内板がありました。「ダム湖百選」は、社会に欠かせないインフラであり新たな観光資源としても一目置かれるべき存在であるダム・ダム湖をアピールするために「財団法人・ダム水源地環境整備センター(現在は一般社団法人・水源地環境センター)」が2005年に選定したものです。
草木ダムの型式は「重力式コンクリートダム」。天端(てんば=ダム堤体の最上部)が道路になっており、見事な一直線です。写真奥にはレンガ色の建物の「草木ダム管理所」(ダムカード配布場所)も見えています。
『車で5分・ダム直下に行けます』
こんなところにまで「インスタ映え」の文字が。あとでダム直下を訪問することにしましょう。
ダムカード配布中
ダムカードをもらうために、展望台から建物が見えていた「草木ダム管理所」へ。小さな駐車スペースがあったので、そこにクルマを置かせてもらいました。
建物の入口付近に置いてある電話機から内線で「ダムカード希望」であることを伝えると、担当の方がカードを持ってきてくれます。お忙しいところスミマセン。
「水資源機構のダム施設に関係するダムカレー」を紹介する展示パネルがありました。
カードだけをポンッと渡されるのではなく、みどり市出身の芸術家・星野富弘さんの描いた詩画があしらわれた「便箋」に添えられていました。ダム管理所の皆さんの心遣いに感動!
▼草木ダムカードおもて面
右上に記されているのは「ダムの目的」
【F】=洪水調節・治水
【N】=河川環境の保全
【A】=農業用水の供給
【W】=水道用水の供給
【I】=工業用水の供給
【P】=水力発電
ほぼフルコースの多目的ダムです。
右下に記されているのは「ダムの型式」
【G】=重力式コンクリートダム
カードおもて面の左下に「草木ダム40周年」を記念した丸いシールが貼られていました。草木ダムの完成・運用開始は1977年(昭和52年)3月です(=水資源機構の公式サイトより)。
▼草木ダムカードうら面
ダムの完成年が「1976年」となっていますね。すでに1976年には本体が完成し、”試運転”のようなものが始まっていたのでしょうか。
▼便箋のおもて面
▼便箋のうら面
・配布場所…群馬県みどり市東町座間564-6(草木ダム左岸側・管理所)
・配布時間…毎日8:30~17:00
・お休み…なし
・その他…2007年7月配布開始、ダムの管理者は「水資源機構」
▲ダムカード配布場所の「草木ダム管理所」を赤いピン、ダム管理所から「水の広場」までのルートを青い線で示しています。
草木ダム直下の「水広場」へ
草木ダム直下の「水の広場」へは、この看板が立っている地点から細い道に入っていきます。ボクは気づかずに一度、通り過ぎてしまいました。
正面にダム堤体が見えてきました。おそらく、この道で合ってるんだろうと思いますが、案内が不親切で心もとない感じ。カイゼンの余地ありありですよ。
クルマの駐車スペースも用意され、ちょっとした公園として整備されている「水の広場」。ダムについて解説している案内板がありました。
コンクリートの壁面にチラッと半分だけ見えてる「ホロージェットバルブ」。ダム愛好家からは「波動砲」と呼ばれているものです。
堤体上部には「堤頂越流ラジアルゲート」×4門が見えています。
し~~ん。
できれば放水してるときに来てみたかったですねえ。4月以降の「かんがい期」や、夏から秋にかけての大雨のあとが狙い目でしょうか。
ダムカード・マンホールカード情報
草木ダム周辺のダムカード情報
・黒坂石ダム…「渡良瀬発電事務所」(群馬県みどり市大間々町桐原1163)で平日の9:00~16:00配布。土日祝は配布お休み。群馬県企業局管理のダムカードです。※「黒坂石ダム管理所」では配布していません。
・高津戸ダム…「渡良瀬発電事務所」(群馬県みどり市大間々町桐原1163)で平日の9:00~16:00配布。土日祝は配布お休み。群馬県企業局管理のダムカードです。※同じ場所で「黒坂石ダムカード」も配布しています。
・桐生川ダム…「桐生川ダム管理事務所」(群馬県桐生市梅田町4丁目1781)で平日の10:00~16:00配布。土日祝と年末年始(12月29日~1月3日)は配布お休み。群馬県県土整備部管理のダムカードです。
・庚申ダム…「庚申ダム管理所」(栃木県日光市足尾町)で毎日9:00~15:00配布。年末年始(12月29日~1月3日)は配布お休み。栃木県企業局管理のダムカードです。
・中禅寺ダム…「中禅寺ダム管理所」(日光市中宮祠1128)で毎日9:00~15:00配布。年末年始(12月29日~1月3日)は配布お休み。栃木県県土整備部管理のダムカードです。
・松田川ダム…「松田川ダム管理所」(足利市松田町3450)で毎日9:00~14:00配布。年末年始(12月29日~1月3日)は配布お休み。栃木県県土整備部管理のダムカードです。
群馬県のマンホールカード情報
2020年1月現在
・群馬県流域下水道…「群馬県県土整備部・下水道総合事務所」(佐波郡玉村町上之手1864-1)で平日の9:00~16:30配布。休日と年末年始は配布なし。
・玉村町…「道の駅玉村宿」(国道354号沿い、関越道高崎玉村スマートインター近く)でほぼ毎日9:30~19:00配布。※毎月第3水曜と年末年始は配布なし。
・前橋市…「前橋市水道局・下水道整備課」(岩神町3-13)で平日の8:30~17:15配布。休日と年末年始は配布なし。
・桐生市…平日は「桐生市役所水道局 下水道課」で、休日は「桐生市役所 宿直室」で9:00~17:00配布。年中無休。
・館林市…「館林駅前観光案内所」(本町2・東武鉄道館林駅前)で水曜以外の毎日9:00~16:00配布。※水曜日と年末年始はお休み。
・渋川市(A)…「しぶかわ名産品センター」(渋川駅前プラザ内)で毎日9:00~19:00配布。※原則として年中無休。
・渋川市(B)…「伊香保ロープウェイ不如帰駅・ほととぎすホール観光案内所」(伊香保町伊香保558・渋川市営伊香保ロープウェイ不如帰駅)で毎日9:00~18:00配布。※年中無休です。クルマで駆けつける場合は市営物聞駐車場(有料)を利用します。
・藤岡市…「藤岡市観光案内所」(道の駅ららん藤岡) で毎日9:30~18:00配布。※ただし年末年始(12月29日~1月3日)はお休み。
・富岡市…「世界遺産 富岡製糸場 北売店」(富岡1)で毎日9:00~17:00配布(最終入場が16:30なので注意)。※年末(12/29~31)はお休み。※カードをもらうためには富岡製糸場の見学料が必要。富岡製糸場の見学料は大人1000円です。
・みどり市…「みどり市役所・都市計画課」(市役所2階)で平日の8:30~17:15配布、「みどり市役所・大間々市民生活課窓口」(市役所1階)で休日の8:30~17:15配布。※年中無休。カーナビで目的地を設定する場合は電話番号ではなく「みどり市大間々庁舎」を選択すると吉。
・大泉町…平日は「大泉町役場 下水道課」で、休日は「大泉町役場 総合窓口」で8:30~17:15配布。
・沼田市…「沼田市観光案内所」(西倉内町・沼田城址公園の南側)で4~11月の毎日9:00~17:00、12~3月の毎日9:00~16:00配布。※年末年始はお休み。
・草津町…「草津温泉熱乃湯」(有名な湯畑のすぐ近く)で毎日9:00~16:00配布。※ただし施設メンテナンス等による臨時休館日は配布なしの場合あり。
・邑楽町…平日は「町役場安全安心課」で、休日は「町役場休日受付窓口」で、毎日8:30~17:15配布。邑楽町は「おうらまち」と読みます。