2021年度前期(5月17日放送開始)のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」は宮城県で生まれ育ったヒロイン「百音(ももね・愛称モネ)」が気象予報士を目指すストーリー。ロケーション撮影は2020年の秋から気仙沼市(けせんぬまし)や登米市(とめし)など宮城県内各地で行われています。
高校卒業後に故郷の気仙沼市を離れたヒロインが登米市の森林組合で働き始め、そこでの経験や出会いを通じて気象予報士になることを決意し、上京します。
放送開始後は今まで気付かれていなかった登米市の魅力が全国に知れ渡り、観光や聖地巡礼で訪れる人が増えることでしょう。
※随時、追加取材により記事を補足、差し替えていきます。
↓気仙沼市のロケ地も現地取材しています!
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ヒロインが青春時代を過ごす登米市
登米市は東北地方でも有数の米どころ
▲登米市・南方町付近の田んぼの風景(2017年の訪問時に撮影)
人口8.2万の登米市へは仙台市から北にクルマで1時間30分ぐらい。平成の大合併により登米郡登米町(とめぐん・とよままち)を始めとする9つの町が一つになって誕生しました。
実在する市の名前は登米(とめ)、かつて実在した郡も登米(とめ)、実在した町は登米(とよま)、森林組合のある架空の町は米麻(よねま)。ちょっとややこしいですが、観光で訪れた際は頑張って読み分けてください。
ドラマ内で「山の町」として描かれる登米市は実際に行ってみると平野が広がり、どちらかといえば「田んぼの町」です。日本有数の米どころで、その美味しさについては改めて言うまでもありません。
▲登米市にある道の駅直売所で購入した登米産ひとめぼれ
2017年の訪問時に登米市の道の駅で買った「ひとめぼれ」です。このお米の袋に書かれている生産者(販売者)さんの表記をよくよく見てみたら、偶然にも…
…永浦さんでした。ヒロインの名前と一緒です(ヒロインのフルネームは「永浦百音」)。登米市や気仙沼市などに多くいらっしゃるお名前なのかもしれません。
それでは、登米市で「おかえりモネ」のロケ地になった場所を詳しく見ていきましょう。
森林組合や診療所などが入る建物と風車=長沼フートピア公園
この場所でのロケに参加した出演者
清原果耶さん、佐藤みゆきさん、坂口健太郎さん、夏木マリさん、内野聖陽さん
「米麻町森林組合」や「よねま診療所」「カフェ」などが併設されている複合施設「登米夢想」の建物は、登米市・迫町の長沼のほとりにある「長沼フートピア公園」内に建っている長沼ボート場クラブハウスです。
このクラブハウスは主にボート競技の選手が練習や合宿などで利用する施設になっています。実際に森林組合の事務所やカフェ、診療所などが併設されているわけではなく、建物内(中庭を含む)のシーンは東京のスタジオにセットを組んで撮影しています(西島秀俊さんが登場するシーンもスタジオ収録)。
ちなみに「長沼ボート場」といえば、東京五輪のボート競技会場の選定に絡んで東京都知事と宮城県知事が視察に訪れ、その賛否で物議をかもしたことがありましたね。
クラブハウスのすぐ近くには地域のランドマークにもなっているオランダ風車(本当にオランダから取り寄せた本格的なもの)があり、空に彩雲(さいうん)や虹が現れる印象的なシーンにおいて、たびたびドラマ内に登場しています。
▲長沼の風景(2020年10月の訪問時に撮影)
実は2020年の秋に登米市を訪れた際、もしかしたら長沼ダムの風景がロケ地になるかもしれないと思って立ち寄っていたのですが。時間の都合もあり、風車のある公園の場所までは足を伸ばせませんでした。風車が映り込んでいるのは、この1枚のみ。一生の不覚…。
おとなしく、グーグル先生のお世話になります。
風車の脇がスタート地点になっているすべり台は全長111m。おしりに段ボールなどを敷かずにすべるとお尻を痛めるそうです。段ボールは持参してもいいし、園内の物産館(営業時間10:00~17:30)にて110円で売られている「滑り台専用の段ボール」を使用してもオッケーとのこと。
長沼フートピア公園は開園時間内であれば自由に立ち入ることができるので、みなさんも天気の良い日に、あるいは雨上がりの虹の見えそうなときを狙って、ぜひ訪れてみてください。もし幸運にも彩雲を見つけてSNSに投稿したら……間違いなくバズりますね。
・所在地…宮城県登米市迫町北方字天形161-84(東北道・築館インターから25分)
・開園時間…6:00~21:00
・入園料…無料/キャンプ場の利用は有料
・休園日…なし(年中無休)/キャンプ場エリアは冬季お休み
・駐車場…無料大駐車場完備
・備考…ペットの入園可
鉄道や路線バスでのアクセスは困難です。登米市役所(佐沼)から徒歩1時間前後。JR東北本線・新田駅から徒歩1時間30分前後。
「登米能舞台」=伝統芸能伝承館「森舞台」
この場所でのロケに参加した出演者
清原果耶さん、浜野謙太さん、夏木マリさん、でんでんさん、西島秀俊さん、佐藤みゆきさん
森林組合の課長・佐々木(浜野謙太さん)が、まだ一度も能舞台を見たことがないというモネを案内するシーン。ドラマ内では「とめのう」と呼称していますが、それはシナリオ上の設定です。登米市に実際に存在するのは「とよまのう」になります。
▲伝統芸能伝承館「森舞台」の外観(2020年10月の訪問時に撮影)
登米市登米町(とめし・とよままち)の中心街から見て北の方向にある小さな山のふもとに、森と一体化しているかのように建っているのが伝統芸能伝承館・森舞台。この地域で300年の伝統を誇る登米能(とよまのう)のホームステージとして1996年(平成8年)に完成した、わりと新しい建物です。
東京の新国立競技場や高輪ゲートウェイ駅舎の設計で知られる世界的な建築家・隈研吾(くまけんご)氏が、まだ世間一般的には無名だった頃(!)に手がけた建物として、あらためて今、注目されています。
▲段差のある白砂や背後の森との一体感など隈研吾氏のこだわりが詰まっている能舞台
ドラマ内でも語られているように、舞台を支えている大きな柱には地元産のヒバ(アスナロ)を使用。そこかしこに隈研吾氏のこだわりや技術が見られるのですが、詳しくは現地でご確認ください。ボクが訪れたときは担当職員の方が無料でガイドしてくれました(たまたまタイミングが良かっただけかもしれないけど)。
サヤカ(夏木マリさん)と森林組合の参事・川久保(でんでんさん)と町内会長が、真剣な話をしていた場所。森舞台の室内見所(しつないけんじょ)です。
▲森舞台の室内見所
能舞台や能楽堂においては、観客席のことを「見所(けんじょ・けんしょ)」といいます。「みどころ」ではありません(恥ずかしながらボクも、ここを訪れるまで全く知りませんでした!!)。
▲能舞台の鏡板に描かれている松
能舞台の正面奥、鏡板(かがみいた)と呼ばれる場所には松が描かれる習わしになっています。ここ森舞台の鏡板は、日本画家・千住博(せんじゅひろし)氏の手によるもの。その世界においては、とんでもなく有名なお方です。
▲舞台の床下に配置されている瓶
能舞台の床下には瓶(かめ)が置かれています。演者の足拍子が効果的に共鳴するよう、さまざまな角度で配置されているというのは知っていましたが、実物を肉眼で見るのは初めてです。
この建物が見れただけでも登米に来てよかったというもの。能の魅力をアツく語っていた課長(浜野謙太さん)の気持ちもわかりますね。……が、登米の魅力は、まだまだこんなものではありません。どんどん行きましょう。
・所在地…宮城県登米市登米町寺池上町42
・開館時間…9:00~16:30
・観覧料…一般200円/高校生150円/小中学生100円
・休館日…年末年始(12月28日~1月4日)以外は無休
・駐車場…専用の無料駐車場あり(普通車20台ぐらい)
・備考…2021年11月28日まで、混雑が予想される土日祝限定で臨時駐車場が用意されます
「森舞台」へは武家屋敷通りや教育資料館のあるエリアから北に徒歩なら15分、クルマなら3~4分ぐらい。道がわかりにくいので案内看板を見逃さないようにしてください。
▲みやぎの明治村6館共通観覧券・一般1000円/高校生750円/小中学生500円
伝統芸能伝承館「森舞台」を始め、「みやぎの明治村」と呼ばれているエリアにある歴史的な施設6館の共通観覧券があります(6館のどこでも購入可能)。トータルの観覧料がおトクになるだけでなく、達成感も味わえますので、ぜひ。
「みやぎの明治村」については後述します。
石ノ森章太郎ふるさと記念館
この場所でのロケに参加した出演者
西島秀俊さん、でんでんさん、清原果耶さん
▲石ノ森章太郎ふるさと記念館の外観(2020年10月の訪問時に撮影)
漫画家・石ノ森章太郎先生にちなんだ施設といえば宮城県石巻市にある「石ノ森萬画館」が有名です。しかし、ここ登米市こそが石ノ森章太郎先生の生まれ故郷であり、高校卒業までを過ごした地であると知っている人が、どれぐらいいらっしゃるでしょうか。
森林組合の参事・川久保(でんでんさん)は石ノ森章太郎先生の原画展を猛プッシュ、課長の佐々木(浜野謙太さん)は登米能を猛プッシュ。激しく対立するシーンで課長が
「石巻に持ってかれてっからね!」
と言い放ちます。
「残念ながら世間一般の認識として、石ノ森章太郎先生といえば登米市ではなく石巻市だということになってしまっている」という意味です。
すみません。ボクも石巻市の「石ノ森萬画館」のほうは過去に3回ほど訪問したことがあるのですが、ここ登米市の石ノ森章太郎ふるさと記念館に来るのは今回が初めてです。本当にすみません。
入口の立派な門をくぐったあと、庭を右手に見ながらしばらく進みます。
小川が流れるキレイなお庭。少しですが屋外にも展示物があり、開館時間内であればフリーに見学できるエリアになっています。
チケット売場に到着しました。がんばれ!!ロボコン(→ビックリマークは必ず2つですよ)や秘密戦隊ゴレンジャーなど数多くの石ノ森作品を見て育ったドンピシャ世代としては、この時点でワクワクが抑えきれません。
おぉぉぉ
ぼんやり~ぬステッカーが貼ってあるではないか。「ぼんやり~ぬTV」はサンドウィッチマンが出演しているTBC(東北放送)製作のローカル番組ですが、ボクの住んでいる東海3県エリアでもネットしていて長らく放送されています。
(っていうか、柱の向こうに立ってる仮面ライダーの顔がちょっと怖い)
▲2020年10月に入館したときのチケット
ここから先は写真撮影NGのエリアになるので割愛しますが、常設展示のエリアが圧巻でした。もちろん企画展示のエリアも興味深いものばかり。すみません(3回目)、まさか、こんなに充実している施設だったとは。どうして今まで来なかったのか。
石巻市の「石ノ森萬画館」が子供でも楽しめる展示内容になっているのに対し、こちらの「石ノ森章太郎ふるさと記念館」は完全に大人向け。ちゃんと見学しようと思ったら2時間以上、個人的には3時間でも足りないぐらいでした。時間に余裕があるときの訪問を強くおすすめします。
それにしても、気象予報士の朝岡(西島秀俊さん)が石ノ森章太郎ふるさと記念館を訪問するくだり、最高でした。ノリノリで館内を満喫しまくっているのです。
どうやら西島さんのクランクイン(撮影初日)の場所がココだったらしく、メイキング映像の中でもハッキリ「全然、役がつかめないんですけど」と困惑していましたから。まだキャラクターが定まっていなかった可能性がありますね。
このメイキング映像にもチラッと映り込んでいますが、ここから少し離れた場所に「石ノ森章太郎先生の生家」があります。
生家の見学料金は、さきほど購入したチケットに含まれています。追加料金は発生しません。
▲石ノ森章太郎先生の生家
開館時間内であれば建物の中に入ることもできます。とくに石ノ森青年が高校卒業まで過ごした部屋がナイス。クリエイティブな世界に没頭するのに最適な、なんともいえない魅力的な空間でした(建物内部の写真撮影はNG)。
・所在地…宮城県登米市中田町石森字町132番地(三陸道・登米インターから8km)
・開館時間…9:00~17:00(7月と8月は~18:00)/入館受付は閉館1時間前まで
・観覧料金(カッコ内の料金は特別企画展開催時)…一般500円(700円)/中高生300円(500円)/小学生100円(200円)
・休館日…毎週月曜(月曜が休日の場合は翌日お休み)/年末年始(12月29日~1月3日)お休み
・駐車場…無料駐車場完備
・備考…JAF会員は観覧料金20%OFF
▲石ノ森章太郎ふるさと記念館の駐車場
大型バスも停められる、まあまあ大きな駐車場。L字カーブになっている道路の直角付近に入口があります。
石ノ森章太郎ふるさと記念館へは鉄道・バスでアクセス可能です
※2021年5月25日現在の運行ダイヤをもとにしています
JR東北本線・仙台駅【7:09】→(普通列車・小牛田行き)→【7:54】JR東北本線・小牛田駅【8:00】→(普通列車・石越行き)→【8:26】JR東北本線・石越駅前【9:32】→(市民バス石越線・ミヤコーバス佐沼営業所行き)→【9:51】章太郎記念館前バス停
<およそ3時間滞在>
<最寄りの食堂はラーメン店1軒のみ>
章太郎記念館前バス停【12:50】→(市民バス石越線・迫桜高校前行き)→【13:09】JR東北本線・石越駅前【14:12】→(普通列車・小牛田行き)→【14:37】JR東北本線・小牛田駅【14:45】→(普通列車・仙台行き)→【15:31】JR東北本線・仙台駅
※このプランだと往路の石越駅でバスの到着を1時間ちょい待つことになってしまいますが、仙台駅7:09発を見送って次の列車(仙台駅7:53発)に乗ると石越駅到着がギリギリの9:31になってしまうので、9:32発のバスに乗り継げるかどうか微妙。
JR東北本線・仙台駅【11:49】→(普通列車・小牛田行き)→【12:34】JR東北本線・小牛田駅【12:52】→(普通列車・一ノ関行き)→【13:16】JR東北本線・石越駅前【13:42】→(市民バス石越線・ミヤコーバス佐沼営業所行き)→【14:01】章太郎記念館前バス停
<およそ2時間半滞在>
章太郎記念館前バス停【16:37】→(市民バス石越線・ミヤコーバス佐沼営業所行き)→【16:57】JR東北本線・石越駅前【17:01】→(普通列車・小牛田行き)→【17:26】JR東北本線・小牛田駅【17:31】→(普通列車・仙台行き)→【18:18】JR東北本線・仙台駅
※復路のバスの行き先は書き間違いではありません。
JR仙台駅⇔JR石越駅は片道1340円、市民バスは片道(1回)100円(小学生以下無料)。
《プランC・プロ向き》
※【注意】2021年6月1日以降(=ダイヤ改正で登米行きのバスが増便される予定)に実現可能となるプランです
公共の交通機関のみを利用して「石ノ森章太郎ふるさと記念館」と後述の「みやぎの明治村」を1日でめぐるプラン。先に「みやぎの明治村」のほうに立ち寄ります。
(参考)JR東京駅【6:32】→(東北新幹線・はやぶさ1号)→【8:03】JR仙台駅
仙台駅西口・あおば通り32番バス乗り場【8:35】→(東日本急行バス・登米市役所行き)→【10:05】とよま明治村バス停
<みやぎの明治村・およそ2時間30分滞在>
<ご当地グルメ「油麩丼」(後述)を提供する飲食店数軒あり>
登米三日町バス停【12:35】→(市民バス登米線・ミヤコーバス佐沼営業所行き)→【13:10】十文字バス停→(2km・徒歩30分)→【13:40頃】石ノ森章太郎ふるさと記念館
<記念館・およそ3時間滞在>
章太郎記念館前バス停【16:37】→(市民バス石越線・ミヤコーバス佐沼営業所行き)→【16:57】JR東北本線・石越駅【17:01】→(普通列車・小牛田行き)→【17:26】JR東北本線・小牛田駅【17:31】→(普通列車・仙台行き)→【18:18】JR東北本線・仙台駅
<駅ビル・駅周辺に飲食店多数>
(参考)JR仙台駅【19:54】→(東北新幹線・はやぶさ44号)→【21:23】JR東京駅
※2021年5月31日までは減便ダイヤ中につき仙台駅西口発6:35→とよま明治村着8:05
※バスを3回利用しますが、いずれも終点まで乗らず途中下車する格好になるので注意。
※「とよま明治村」バス停と「登米三日町」バス停は名前が違うだけで同じ場所です。
※公共交通機関のみの利用で、これよりも良いプランがあったら教えて下さい。かなり時間をかけて検討し、2kmの徒歩を挟むことでようやく”つながった”プランです。
仙台駅→とよま明治村のバスは片道1250円。
北上川沿いの堤防道路
この場所でのロケに参加した出演者
清原果耶さん、内野聖陽さん、坂口健太郎さん
朝、自転車に乗って森林組合に出勤するシーン。登米町中心部のすぐ東側を流れる北上川の堤防道路です。見えている橋は国道342号の「登米大橋」。
▲登米大橋(2020年10月の訪問時に撮影)
「みやぎの明治村」エリアの南東、「警察資料館」のある場所付近から堤防に通じる道があるので、そこを上がります。
▲堤防上から北上川の下流方向(石巻市の方向)を望む
颯爽と自転車をこぐモネの姿がアップになるのは、だいたいこの角度(あてずっぽうで放送開始前に撮った写真なので、ピッタリ一致しているわけではありません)。
ちなみにサヤカ(夏木マリさん)の自宅がある小高い場所から見えている北上川の位置は、ちょうどこの付近(=登米大橋の下流)になります。
さらに、森林組合での百音の仕事っぷりを見届けたあと駅に向かって歩いている父・耕治が、偶然にも旧友(ジャズ喫茶のマスター)と再会するシーン。
ボクが現地を訪問したときに撮った風景写真と照合してみた結果、同じ場所で撮影されたものと断定しました。ただし撮影時、青いクルマを運転しているのは塚本晋也さん(ジャズ喫茶のマスター役)ではなく、スタッフさんだと思われます(にがわらい)。
↑の引用画像で内野聖陽さんが歩いているところは普段、車止めのポールが立っていてクルマが進入できないようになっている区間です。特別に車止めのポールを引き抜いて撮影が行われたようですが、「ポールの穴の形跡」がちょうど隠れる位置に水色の自動車が停車します。
さらに第5週、気仙沼からBRTに乗って登米に到着したあと、百音と医師・菅波(坂口健太郎さん)が2人で森林組合に向かって歩くシーン。やはり、この場所で撮影されています。
「登米大橋」がハッキリと映り込んでいます。
風景写真を撮っているときに突然、トンビが近づいてきました。望遠レンズ付きの立派なカメラとかではなく、スマホで普通に撮った写真ですよ。いかに自然の豊かな地であるかを実感します。
登米町・武家屋敷通りから東へ徒歩5~10分。
木造住宅・寺池園
この場所でのロケに参加した出演者
清原果耶さん、夏木マリさん、西島秀俊さん、内野聖陽さん
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森林組合に就職したモネが下宿している設定の、新田サヤカ(夏木マリさん)の自宅です。武家屋敷通りから北に向かう上り坂をクネクネと徒歩で15~20分、北上川を見下ろす小高い山の上に建っている木造住宅・寺池園がロケ地になっています。
#寺池園 の一般公開スターート‼🏠😍#サヤカの家#おかえりモネ #おかえりモネが楽しみすぎる #登米市 #登米町 #北上川#期間限定 pic.twitter.com/lHOa8IpFL1
— みやぎの明治村 (@info_toyoma) May 17, 2021
ドラマの放送開始に合わせるかたちで2021年5月17日から期間限定で一般公開されています。西島秀俊さんや内野聖陽さんもロケで訪れた景色のよい場所なので、ぜひこの機会に訪れたいですね。ただし建物の内部は非公開だそうです。
・所在地…宮城県登米市登米町寺池(武家屋敷通りから北へ徒歩15~20分)
・公開時間…9:00~16:30
・見学料…200円(※チケット販売は「とよま観光物産センター」の案内所)
・駐車場…とよま観光物産センターすぐ横の無料駐車場にクルマを置き、徒歩
・備考…寺池園付近にクルマを置けるかどうかは不明
鴇波水門
この場所でのロケに参加した出演者
清原果耶さん、西島秀俊さん、夏木マリさん、浜野謙太さん
北上川の「移流霧(いりゅうぎり)」を見たいと希望する朝岡(西島秀俊さん)を案内するかたちで、モネ、サヤカ(夏木マリさん)、佐々木(浜野謙太さん)ら計4人で早朝の北上川に向かうシーン。
「移流霧」の字幕が出たときに画面に映り込んでいるのは「下り松取水塔」(さがりまつ?・しゅすいとう)と呼ばれている施設で、モネが自転車で駆けていた堤防道路から少しだけ下流に行ったところの右岸側(上流から下流の方向を見て右側の岸)にあります。
移流霧は温かく湿った空気が冷たい地面や海面に移動する際、下層から冷やされて発生する霧のことで、とくに夏の北海道(主に釧路や根室)でよく見られます。
下り松取水塔から、さらに下流へ5kmぐらい。クルマからおりて移流霧を見つめるこのシーンの場所は登米市豊里町(とよさとちょう)の、旧北上川と北上川が分岐する場所にある鴇波水門(ときなみすいもん)です。北上川にかかる大きな青い橋は道路橋ではなく、JR気仙沼線の「北上川橋梁」。
朝日を浴びた瞬間、3年前の、あの出来事を思い出し、涙を流すモネ…。
交通量の多くない道路沿いなので、クルマで訪問する場合は短時間だけ路肩に停車しても問題ないと思われます。または、すぐ近くにある「北上川河川歴史公園」の駐車場を利用するとよいでしょう。
徒歩の場合はJR気仙沼線・柳津駅から、または同・御岳堂駅から、どちらも30~40分ぐらいです。
登米ふれあいの森
この場所でのロケに参加した出演者
清原果耶さん、浜野謙太さん、西島秀俊さん
「森林セラピーを体験してみたい」という気象予報士・朝岡(西島秀俊さん)を案内し、森に入っていくモネと課長(浜野謙太さん)。3人で大笑いしながら歩く「ラフターヨガ」のシーンが印象的でした。
「わーはっはっはっは」
何度見ても楽しくなるシーンです。
「ラフターヨガ」は「笑いヨガ」とも呼ばれる、笑いと深呼吸を組み合わせた健康体操のようなもの。ヨガの本場であるインドで、医師によって考案されたんだそうです。
森林セラピーは、科学的な証拠に裏付けされた森林浴のことで、NPO法人森林セラピーソサエティが認定する森林セラピーロードと森林セラピー基地で行われる活動のことを言います。(中略)ちなみに、舞台となっている登米市内には森林セラピー基地があります。
――林野庁の公式サイトより引用
林野庁の公式サイトに「おかえりモネ」について解説しているページがあり、登米市内に森林セラピー基地があると書いてありました。それが登米ふれあいの森です。特定非営利活動法人・森林セラピーソサエティの公式サイトによると、森林セラピーができる場所として認定されている森は2021年5月現在、全国に65ヶ所あるんだそうです(宮城県内は登米町1ヶ所のみ)。
登米市役所が発行している観光パンフレットにも、森林セラピー体験の案内が載っています。
「登米ふれあいの森」の中の、どこでロケが行われたのか確定的な情報は得られていませんが、ぜひとも一度、この「森林セラピー」を体験してみたいものです。
・所在地…宮城県登米市登米町大字日根牛上羽沢 158-23(登米町中心部からクルマで20分)
・開園時間…9:00~16:00
・入園料…大人200円/小中学生100円/森林セラピー体験は別料金
・休園日…毎週火曜(ただしGW、夏休み中は休まず開園)
・駐車場…無料駐車場完備
・備考…詳しくは登米町森林組合に問い合わせ
喫茶店「one world(ワンワールド)」
この場所でのロケに参加した出演者
なし(建物の外観のみ)
森林組合に就職した百音の働きっぷりを見届けた父・耕治が駅に向かって歩いている途中、偶然にも旧友と再会。クルマに乗せてもらい、旧友が営むジャズ喫茶で若い頃の思い出話をするシーンです。
登米市内にある喫茶店の画像検索をしてみた結果、”ジャズ喫茶の建物”が登米市に実在することを突き止めました。
ドラマ内では看板の店名が「Swifty」になっています。登米市からも近い岩手県一関市にある、その世界では知らぬ者のいないジャズ喫茶「ベイシー」のマスター・菅原正二さんのニックネームである「Swifty(スウィフティー・ちょこまか軽快に動きがち、機転が利く、などの意味)」にちなんだものと考えて間違いないでしょう。さすが朝ドラ、作り込みが果てしない!
・所在地…宮城県登米市東和町錦織字萱野5
・営業時間…11:00~17:00(ラストオーダー16:30)※変更の場合あり
・定休日…毎週火曜・水曜
・駐車場…店舗前に数台分
・備考…手作りマフィンの美味しいお店です
※ドラマに登場するのは店舗外観のみです。ジャジーな雰囲気の(?)店内で2人で会話するシーンの撮影は東京のスタジオで行われています(たぶん)。
JR気仙沼線・柳津駅
この場所でのロケに参加した出演者
清原果耶さん、夏木マリさん
故人である祖母・雅代(竹下景子さん)の初盆のタイミングに合わせ、故郷の気仙沼に帰省するヒロイン・百音がサヤカ(夏木マリさん)のクルマで駅まで送ってもらったシーン。
JR気仙沼線の柳津駅(やないづえき)でロケが行われました。ドラマ内ではシナリオ上の設定で「桃津駅(ももつえき)」と名前を変えています。
JR気仙沼線は東日本大震災の影響により、この駅から先(気仙沼方面)がBRT(ビーアールティー)専用線に切り替えられました。全ての乗客は柳津駅で電車からバス(BRT)に乗り換えることになります。
「みやぎの明治村」からJR柳津駅へはクルマで約10分(国道342号経由)。
JR気仙沼線のダイヤは上下線とも、おおむね1時間に1本のペース。
栗原市「朝野堂」(百音が専門書を買った本屋さん)
この場所でのロケに参加した出演者
清原果耶さん
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気象(気象予報士)に興味を持ったヒロイン・百音が、”まちの本屋さん”で専門書を購入したシーン。本の価格があまりにも高かったため「図書館で借りれば良かったかな…」と微妙に後悔するくだりが可愛らしかったですね。
宮城県仙台市に本社がある「河北新報社」のネット記事によると、撮影スタッフが登米市内で「まちの小さな本屋さん」を探したものの見つからず、となりの栗原市(くりはらし)にある書店「朝野堂(ちょうやどう)」にお願いすることになったんだとか。
ちなみに、この書店から北西に150mほど行ったところには2013年の朝ドラ「あまちゃん」の脚本を担当した宮藤官九郎(くどうかんくろう)さんのご実家「クドウ文具センター」があるそうです(地元では超有名)。
・所在地…宮城県栗原市若柳字川北中町48
・営業時間…9:30~18:30
・定休日…なし(無休)
・駐車場…普通車5台分の専用駐車場あり
・備考…創業110年を超える老舗の書店です
「みやぎの明治村」(登米市)から朝野堂へはクルマで約35分(県道201号と県道4号経由)。
登米市ではなく栗原市の若柳(わかやなぎ)地区です。今から気象予報士をめざす人は、ここで専門書を買うと良いかも??
登米町「みやぎの明治村」
「みやぎの明治村」
登米市の中でも登米町の中心部一帯は、江戸時代から明治時代にかけて政治経済の要所でした。現在でも歴史的に貴重な建造物が数多く残っていることから「みやぎの明治村」と呼ばれ、観光スポットになっています。
明治時代の初期には「廃藩置県」による政治的なドタバタの中、明治2年に宮城県北部を県域とする登米県(とめけん)が設置され、登米町(当時は登米郡寺池村)に県庁舎も建てられました。しかし、そのわずか2年後の明治4年、宮城県に編入されるかたちで登米県は廃止されてしまいます。
森林組合の課長・佐々木(浜野謙太さん)が参事・川久保(でんでんさん)とのやりとりの中で
「(かつては)県庁があったまちですからね!(キリッ)」
と胸を張ったシーンは、そうした歴史的経緯があってのことです。
武家屋敷通り
この場所でのロケに参加した出演者
清原果耶さん
ヒロイン・百音が朝、学生たちに混じって颯爽と自転車をこぎ、就職した森林組合に向かうシーン。登米町(とよままち)の武家屋敷通りでロケが行われました。
▲登米町・武家屋敷通り(2020年10月撮影)
武家屋敷通りには江戸時代からの歴史的な建物が今も多く残っています。「みやぎの明治村」のメインストリートとでも言うべき存在なので、登米町を訪れる観光客がマストで立ち寄る場所になります。
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画面の右から左にシューン。モネが武家屋敷の前を軽やかに駆け抜けます。
▲「清野家住宅」の門前付近
立派な「しだれ桜」が道路まで張り出していることで知られる武家屋敷・清野家(内部非公開)の門前です。放映されたシーンのアングルとは違いますが、しだれ桜について解説している白い看板の位置などから判断すると、モネが駆け抜けたのは、この場所で間違いありません。
▲武家屋敷・春蘭亭
先ほどの清野家住宅のとなり。江戸時代中期以降の武家屋敷として登米町で唯一、一般公開されているのが春蘭亭(しゅんらんてい)です。お休み処・カフェとして営業しているほか、無料で見学することも可能。
▲武家屋敷通りに保存・展示されている四脚門(しきゃくもん)
「武家屋敷通り」といえば秋田県の角館(かくのだて)が超有名ですが、この機会に、こっちの武家屋敷通りのほうも覚えておいてください。
教育資料館(旧登米高等尋常小学校校舎)
この場所でのロケに参加した出演者
清原果耶さん、浜野謙太さん
▲教育資料館(旧登米高等尋常小学校校舎)
数多くの貴重な建造物が残っている「みやぎの明治村」の中で、不動のセンターとも言うべき存在感の教育資料館(旧登米高等尋常小学校)。2020年秋の「おかえりモネ」クランクインの際、マスコミ向けの取材会が行われた場所でもあります。
武家屋敷通りの北端から徒歩2分。明治21年に建てられた校舎は国の重要文化財に指定されています。なんと、昭和48年までは現役だったんだとか。洋風の欄干が施されているバルコニーが特徴的ですね。
2021年5月17日から放送終了までの期間、登米町の教育資料館において「おかえりモネ」のパネル展(観覧無料)を開催しているようです。登米市の公式サイトによると展示内容は
(1)番組紹介パネル
(2)出演者等身大パネル
(3)サイン色紙展示
(4)衣装展示
(5)小道具展示
(6)登米ゆかりの劇中ポスター
(7)展示タイトルパネルロールアップバナー
(8)フォトスポット
(9)台本展示
(10)登米ロケ写真パネル
とのこと。これは見逃せないっ。
校舎1階と2階の各教室において、学校で使われていた教材や教科書のほか、かつて登米市を走っていたローカル鉄道に関する写真・資料など、さまざまな展示が行われています。
ドラマの第二週、林間学校で訪れた子どもたちをこの校舎に案内するシーンがありました。
▲校舎1階の「再現教室」
子どもたちが座った机やイス。まさに、この教室ですね。壁に掲示してある写真や書道作品なども、そのまんまです。
▲大正時代の授業風景
▲?
こちらのお部屋は……たしか校長室を再現してるんだったっけ…な?
記憶がハッキリしないので、みなさんぜひ現地で確かめてください。
・所在地…宮城県登米市登米町寺池桜小路6
・開館時間…平日9:00~16:30/土日祝9:00~16:00
・入館料…一般400円/高校生300円/小中学生200円/6館共通観覧券あり
・休館日…年末年始(12月28日~1月4日)以外は無休
・駐車場…校舎の横に無料駐車場あり
・備考…2021年11月28日まで、混雑が予想される土日祝限定で臨時駐車場が用意されます
▲教育資料館の西側にある無料駐車場
ここにクルマを置いたまま武家屋敷通りなどを徒歩で訪れても大丈夫とのことです。
水沢県庁記念館
▲水沢県庁記念館(旧水沢県庁庁舎)
課長(浜野謙太さん)のセリフ「県庁があったまちですからね!」の県庁は、まさにこの建物。
明治2年に「登米県」が誕生したのち、この県庁舎が完成する前に県名が「水沢県」に変更となりました。にもかかわらず県庁は水沢(現在の岩手県南部)ではなく、明治8年まで、ここに置かれたままになっていたとのこと。そこらへんの複雑な経緯については館内の展示で知ることができます。
▲水沢県庁記念館で貸し出しているレンタサイクル(1回300円)
みやぎの明治村を効率よく回るならレンタサイクルが超便利。モネが自転車で駆け抜けた北上川の堤防道路もレンタサイクルで走ることができますよ!
・所在地…宮城県登米市登米町寺池桜小路1−5
・開館時間…9:00~16:30
・観覧料…一般200円/高校生150円/小中学生100円
・休館日…年末年始(12月28日~1月4日)以外は無休
・駐車場…明治村エリア内にある観光客向けの無料駐車場を利用
・備考…レンタサイクルの貸し出し場所になっています
「みやぎの明治村」への交通アクセス
クルマで
気仙沼市から三陸自動車道経由で約50分。
仙台市から三陸自動車道経由で約1時間20分。
三陸自動車道・登米インターから約4分。
この地図は三陸自動車道・登米インター(A地点)から「みやぎの明治村」(B地点)までのルートを示しています。三陸自動車道は東松島市の鳴瀬奥松島インターを境にして仙台市方面は有料、三陸沿岸方面は無料区間になっています(登米インターの前後は無料区間)。
鉄道で
鉄道でのアクセスは、あまり適していません。クルマか、JR仙台駅前などからバスを利用することになります。
バスで
▲最寄りのバス停の名称は、青いほうの東日本急行バスが「とよま明治村」、赤いほうの登米市民バス(ミヤコーバス)が「登米三日町」です。ご注意。
仙台市の「県庁市役所前」または「仙台駅前(西口32番乗り場)」から東日本急行バスの【とよま総合支所線】に乗り、「とよま明治村」バス停下車。
最新の運行ダイヤは東日本急行バスの<とよま総合支所線>時刻表でご確認ください。※2021年6月1日にダイヤ改正が予定されているので注意。
登米のご当地グルメ・特産品
油麩丼
ヒロイン役の清原果耶さんも撮影の合間のお昼ごはんに食べたという「油麩丼」(あぶらふどん)。登米市全体ではなく、登米町(とよままち)限定のご当地グルメです。
第一週の第2話で、よねま診療所の医師・菅波(坂口健太郎さん)のランチメニューとしてモネが持っていったのが、まさにこの油麩丼なのです。
「みやぎの明治村」周辺に油麩丼を提供している食堂が数軒あるので、まずは油麩丼を考案したとされる元祖のお店を訪ねてみたところ…
▲元祖・油麩丼のお店「味処もん」
店頭にハタは立っていたのですが、たまたま、このときは準備中でした。それならばと、武家屋敷通りの北端近くにあるお店のほうへ。
▲大正11年創業の老舗大衆食堂「つか勇」
こちらは営業中でした。看板にもハッキリ「油麩丼」と書いてありますね。おねがいしま~す。
もろもろ割愛して、いきなりド~ン!
油麩は宮城県北部と岩手県南部で食べられている、油で揚げた麩のこと。地元では商品名の「仙台麩」とも呼ばれ、おなじみの食材です。
カツ丼のカツの部分が油麩になっていると考えればオッケーです。おダシの染みた麩がおいしくないわけありません。キャベツが入っていて、ちょっと面白いなと思います。
たいへん美味しくいただきました!
・所在地…宮城県登米市登米町寺池桜小路103(武家屋敷通り北詰付近)
・営業時間…11:00~15:00
・定休日…不定休
・駐車場…明治村エリア内にある観光客向けの無料駐車場を利用
▲登米市役所発行の観光パンフより
これを見ると、同じ「油麩丼」でも提供しているお店ごとに、じつに個性的な顔をしていることがわかります。時間に余裕があれば、ハシゴして食べくらべてみたいですね。
・道の駅米山レストランわいわい
・道の駅林林館森の茶屋
・横山ドライブイン
・大衆食堂つか勇
・味処もん
・味処草庵
・麺や文左(※パンフの「佐」は誤植)
はっと(汁)
第二週、林間学校で訪れた子どもたちに、カフェ常連客のおばちゃんたちが昼食をふるまうシーン。
登米市に古くから伝わる郷土料理「はっと汁」です。「はっと」=小麦粉に水を加え、ほどよい硬さになるまで練ったもの。この「はっと」を使った料理でもっとも一般的なのが、野菜や豆腐などの具材を加えて醤油ベースの汁で煮込んだ「はっと汁」になります。
「はっと」を使ったメニューに面倒なルールはなく、とても自由。
▲登米市役所発行の観光パンフより
・はっと専門店あらい「しょうゆはっと」「あずきはっと」
・レストランくんべる「伊達の純粋赤豚カレーはっと」
・レストラン蓮房「ずんだはっと」
・森の茶屋「きのこはっと」
・麺や文左「はっと鍋」
・鮨信「海鮮はっと」
・味処もん「とよまはっと」
・蔵.ら~「蔵.ら~のはっと汁」
「はっと○○」とか「はっとカレー」ではなく、「○○はっと」「カレーはっと」としているところに、郷土料理へのリスペクトを感じずにいられません。
▲登米市役所発行の観光パンフレットより
登米市の観光PRキャラクター「はっとン」は名前のとおり郷土料理の「はっと(汁)」がモチーフになっていて、カラダ全体がはっと汁の具材でできています。カラダ=登米市のカタチをしている白いはっと、赤い帽子=おわん、ほっぺた=にんじん、腕=油麩、靴=ねぎ、だそうです…。
とよま観光センター「遠山之里」
▲とよま観光センター「遠山之里」外観(2020年10月撮影)
とよま観光センター「遠山之里」(とおやまのさと)は武家屋敷通りの北端付近にあり、みやぎの明治村の拠点になっている施設。野菜やお米、油麩などの特産品を販売しているコーナーのほか、レストランや観光案内所も入っています。
ここを訪問したのが、ちょうど新米が出揃うタイミングだったこともあり、さまざまなブランド米が並んでいました。もちろん、登米市の農家さんが作ったお米です。
サンドウィッチマンが推している「だて正夢」も気になったけど、やはり宮城県といえば、伝統と信頼のブランド「ひとめぼれ」です。およそ3年ぶりに登米産のひとめぼれを購入させていただきました。ロケ地にもなっている教育資料館の建物をバックに記念撮影(にがわらい)。
・所在地…宮城県登米市登米町寺池桜小路2(武家屋敷通り北詰付近)
・営業時間…9:00~17:00
・定休日…ほぼ無休(年末年始のみお休み)
・駐車場…建物北側にある観光客向け無料駐車場を利用
・備考…ロケ地「木造住宅・寺池園」の見学チケットはココで購入
▲PayPay使えました
▲みやぎの明治村・観光駐車場入口
とよま観光センター「遠山之里」の北側に、観光バスも停めることができる大きな無料駐車場があります。ここにクルマを置いたまま、武家屋敷通りを観光してもオッケーです。
「おかえりモネ」の放送開始後の週末は混雑が予想されるため、2021年11月28日までの土日祝限定で臨時駐車場が周辺に用意されます。誘導員の指示にしたがってクルマを移動してください。
その他の観光スポット
伊豆沼
▲伊豆沼野鳥観察館・展望施設からの眺め(2020年10月撮影)
伊豆沼(いずぬま)は登米市と栗原市(くりはらし)にまたがる大きな沼で、毎年冬になるとロシア大陸・シベリア方面から渡り鳥のハクチョウやマガンが大量に飛来し、ここで春まで過ごします。
▲マガンのV字飛行
空を見上げれば、次から次に飛んでくるマガンの群れ。やはりここでも、登米市は自然豊かな場所なんだなあと実感することができます。
伊豆沼・内沼は「おかえりモネ」のロケ地となっている風車のある公園からクルマで10~15分ぐらい。この案内看板にも長沼フートピア公園の位置が示され、風車の写真が置かれています。
みなみかた千本桜
▲みなみかた千本桜(2005年の訪問時に撮影)
登米市南方町(みなみかたまち)の旧迫川(きゅうはさまがわ)堤防道路から南方町中心部までおよそ6kmにわたって続く「桜のトンネル」はドライブコースにおすすめ!例年、見頃は4月中旬です。
↓気仙沼市のロケ地も現地取材しています!