2018年度・前期(4月~9月放送)のNHK朝ドラ「半分、青い。」が面白い!
岐阜県と東京が主な舞台になっていますが、ヒロイン・鈴愛(すずめ)の誕生から高校卒業までを描いた「岐阜・故郷編」においては岐阜県各地でロケが行われました。
中でも、鈴愛の投げた一斗缶が律(りつ)の頭を直撃するシーンが印象的だった『東美濃市立ふくろう小学校』の木造校舎があるのは岐阜県郡上市(ぐじょうし)です。郡上市はボクが仕事の都合で年に何度も立ち寄る「勝手知ったる場所」なので、今回は実際にロケ地を訪問し、周辺のおすすめスポットと併せて紹介させていただくことにしました。
ぜひ「半分、青い。」聖地巡礼の際の参考にしてください。
『ふくろう小学校』のロケ地へ
岐阜県郡上市大和町
小学校のロケが行われた岐阜県郡上市の大和町(やまとちょう)を目指します。2004年に合併して郡上市になるまで「郡上郡大和町」だったエリアです。
木造校舎がある場所へは国道156号線の「下剣南交差点」から東(県道317号線)に入ります。「道の駅・古今伝授の里やまと」に誘導する標識や、現在は廃業している古いパチンコ店の看板が目印の交差点です。
この地図は東海北陸自動車道「ぎふ大和インター」(A地点)から「ふくろう小学校」のロケ地(B地点)までのルートを示しています。インターからロケ地へはクルマで10分前後。土地勘がなくて不安な場合は、とりあえず「道の駅やまと」を目指すつもりで走るとよいでしょう。
旧・大和町立北小学校東弥分校
道の駅を通り過ぎ、さらに山の方向へ進むこと2~3分。現在は公民館などとして使われている古い建物が右手に現れます。『東美濃市立ふくろう小学校』のシーンでロケが行われたのは、まさにこの場所。
かつて「大和町立北小学校・東弥分校(とうやぶんこう)」だった木造校舎で、廃校になったのは1989年(平成元年)だそうです。
「これが分校?」と不思議に思ってしまうような立派な校舎です。昭和36年に木造2階建てに改築されたものとのこと。
校庭の定番アイテム「うんてい」や「半分埋まったタイヤ」など。子供の頃を思い出してしまいます…。
校庭の片隅には、埋まっていないタイヤも。
足洗い場。寒冷地なので、水道管が断熱材で覆われています。
青い空、新緑の山々、そして木造校舎。絵になる風景です。ロケ地に選ばれたのも納得!
ドラマのシーンとの比較
ふくろう小学校正門と校舎
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一本だけ立っている南国風の樹木(おそらく「シュロ」)が印象的な正門。
校庭と校舎
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奥に見える白い建物は、わりと新しい感じの体育館。今も郡上市大和町エリアの体育館として現役で利用されているようです。
小型ゴミ焼却炉
コンクリートブロックで囲われたゴミ焼却炉が登場するシーン。
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実際にはロケ現場にゴミ焼却炉は存在していません。つまり焼却炉は撮影スタッフが据え付けた「セット」ということになります。
奥に見えている「小さな屋根の付いた案内板」のようなものを道路側から見ると…↓。
この付近が国指定天然記念物・オオサンショウウオ生息地であることを説明している案内板です。
「全長1.5mという記録もあるが、70-80㎝までのものが多い」って書いてあるけど、それでも十分に大きいですよね。
空飛ぶ一斗缶
鈴愛の投げた一斗缶が宙を舞い、律の頭を直撃するシーン。
↓
カメラの角度は違いますが、木造校舎の体育館寄りのところです。
半分青い空
この日は、ちょうどいい感じに白い雲が浮かんでいたので
まあまあ半分青い空の写真を撮ることができました。「まあまあ半分青い写真選手権」でハッシュタグを付けたら、上位に食い込めるんじゃないでしょうか。
すぐ近くに道の駅
道の駅「古今伝授の里やまと」
木造校舎からクルマで2~3分のところ。温泉施設や観光物産館、レストランなどもある、かなり立派な道の駅です。
普通車240台収容の大駐車場を完備。
この地図は「ふくろう小学校」(A地点)から「道の駅やまと」(B地点)までのルートを示しています。クルマで2~3分ほど。とくに迷うような難しい道ではありません。
観光物産館には「半分、青い。」おみやげ品!
道の駅やまとの観光物産館「湯多花の市(ゆたかのいち)」。岐阜県の特産品、お菓子、おみやげ品などを販売している施設です。
「青い、岐阜」キャンペーンに合わせて作られたおみやげ品も販売中。
岐阜県庁が中心となり、2018年3月1日から行われている「青い、岐阜」キャンペーン。朝ドラ「半分、青い。」の放送に合わせるかたちで推進されている観光・地域振興のキャンペーンです。
半分青いスイートホワイトバウム
「半分、青い。スイート&ホワイトバウム」810円(税込)。半分青いのは包装紙だけですが、まあ、雰囲気です。
半分青いプリントまんじゅう
「半分、青い。プリントまんじゅう」600円(税込)。おまんじゅうの表面に、ちょっとした絵がプリントされているみたいですね。
半分青いバタークッキー&チョコクッキー
「半分、青い。バタークッキー&チョコクッキー」1140円(税込)。包装紙に『ふくろう商店街』風のイラストが描かれています。
岐阜の青空チーズケーキ
「岐阜の青空チーズケーキ」650円(税込)。チーズケーキ部分に青い要素は皆無ですな(笑)。
半分青い生そば
「半分、青い。おいしい生そば」。
「信州産そば粉使用」「国内産小麦使用」って、岐阜県の要素ほぼゼロですやん。…と思ったら、長野県のメーカーの商品でした。なるほど、わかりましたぁ(渡辺篤史さん風につぶやきつつ、次のお部屋へ)。
郡上市の特産品「食品サンプル」
こちらのコーナーは「食品サンプル」のキーホルダー、携帯ストラップの売り場。実は郡上市は食品サンプル製造の全国シェア60%で日本一なんです。
お団子を発見。しかし、五平餅は見つかりませんでした。1コ540円。
「まちがって食べないでネ!」って書いてあるけど、間違えるでしょこれ。みかんの白い筋の再現がすごい。
所在地…岐阜県郡上市大和町剣164番地
営業時間…9:00~18:00
定休日…火曜(祝日の場合は翌平日お休み)
駐車場…普通車240台、大型車8台ほか
定休日に注意。
温泉もあるよ
道の駅内には無料の足湯のほか、本格的な日帰り温泉施設もあります。
やまと温泉やすらぎ館
自然豊かな郡上の風景をイメージした大きな露天風呂にはミニすべり台(スベリン)など子どもに人気の浴槽も。ツーリングやドライブ、観光旅行の途中で立ち寄るといいでしょう。
所在地…岐阜県郡上市大和町剣189番地
営業時間…10:00~21:30(最終受付21:00)
館内のレストラン…11:00~21:00(レストランのみの利用可能)
料金…大人700円
定休日…火曜(祝日の場合は翌平日お休み)と年末年始(12月31日~1月1日)
奥美濃カレー
奥美濃カレーとは?
「奥美濃カレー」は郡上市内25軒ほどの飲食店で提供されているカレー料理で、『富士宮やきそば』のような、いわゆる「ご当地グルメ」を目指して2006年以降に新たに開発されたものです。長い歴史があるわけではありませんし、ごく一部ですが、あまり本気でないカレー料理を提供している残念なお店も存在します。
そんな奥美濃カレーですが、今回紹介するのは、もちろん「ちゃんと美味しい」お店です。
カフェレストラン風見鶏
「ふくろう小学校」からクルマで10分から15分ほど。郡上市白鳥町(しろとりちょう)の国道156号線沿いにある「カフェレストラン・風見鶏」さん。
これまでに色んなお店で「奥美濃カレー」を食べてきましたが、ここのカレーはクオリティーが高く、自信をもってオススメすることができます。
この地図は「ふくろう小学校」(A地点)から「カフェレストラン風見鶏」(B地点)までのルートを示しています。クルマで10~15分ほど。
風見鶏のメニュー表
どれを選んでも間違いのないものが出てくるのですが、同行者1名とともに訪問した今回は「やや甘口のオムカレー」と「おくみのツインカレー」をオーダーしました。どちらも食後のアイスクリーム付きで税込み980円です。
ほかにも魅力的なカレーがたくさんあって、いつ来ても迷ってしまいます。
やや甘口のオムカレー
ヘタな「食レポ」は、いたしません。写真から感じてください。
これで、添え物とアイスクリームが付いて980円はおトク以外の何ものでもありません。おいしい!
おくみのツインカレー
飛騨牛カレー(左側)とスパイシーチキンカレー(右側)が一皿にドッキング。
ひとくち食べたあと、少し時間が経ってから強めの辛みがおそってくる「スパイシーチキンカレー」部分。ココナッツミルク入りだからでしょうか、辛さが落ち着いたあとはマイルドな旨みが口の中を支配します。
シンプルな見た目ながら、深~い旨みをお持ちでいらっしゃる飛騨牛カレー部分。緑色のオクラが抜群にネバってるし、言うことなし。カレーの本場インドでもカレーにオクラは定番です。
…おっとっと。うっかり語ってしまいました。あまりに美味しくて。
しつこいようですが、食後のアイスクリーム付きで980円はおトク。カレーを食べ終わった瞬間、こっちから催促しなくても丁度よいタイミングで持ってきてくれるのもナイス。本当にナイス。
所在地…岐阜県郡上市白鳥町中津屋929
営業時間…10:00~14:30/17:00~20:00(土日祝は中休みなしの通し営業)
定休日…月曜
駐車場…店舗前、店舗横に駐車場あり
いかがでしたか?
『ふくろう小学校』の舞台になっている木造校舎を見るだけのためにロケ地を訪れるのは、ちょっとなあ……と思っていた人も、ぜひ周辺の観光と合わせて訪問してみてください。
ちなみに世界遺産「白川郷の合掌造り集落」は郡上市から北へクルマで1時間ちょい。とくに遠方からお越しの方は、いい機会ですし、セットで訪問する計画を立てるのもアリでしょう。
クルマ・バイクで郡上市へ
・東京から中央自動車道→東海環状自動車道→東海北陸自動車道経由で「郡上八幡インター」まで約5時間。
・大阪から名神高速道路→東海北陸自動車道経由で「郡上八幡インター」まで約3時間。
・新潟から北陸自動車道→東海北陸自動車道経由で約4時間50分。
電車で郡上市へ
・「JR岐阜駅」から高山本線の普通列車か「特急ひだ」で「JR美濃太田駅」へ行き、長良川鉄道へ乗り換え。
・「長良川鉄道・美濃太田駅」から《美濃白鳥行き》か《北濃行き》に乗り「郡上八幡駅」(郡上市の中心部)、「郡上大和駅」(木造校舎の最寄り駅)、「大中駅」(カフェレストラン風見鶏の最寄り駅)等で下車。
※長良川鉄道は日中の運行本数が少ないので、鉄道旅行の経験が少ない人にはオススメしません。
郡上市・周辺の宿泊地
・郡上八幡…市街地に観光旅館、民宿多数あり。8月の「郡上おどり」シーズンは混雑します。
・下呂温泉…温泉街に観光ホテル、温泉旅館多数あり。郡上インター付近から下呂温泉まで一般道で1時間。